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学科 社会学科
年度 2015
ゼミ名 尾嶋 史章
タイトル 「ぼっち」学 -大学生の一人行動について-
内容  本論文は、「ぼっち」と呼ばれる人々がどのように存在し、どのように行動するのかを「食堂」というフィールドを用いて調査し、「取り巻く環境」と「他者との関係性」の二つの観点から「ぼっち」の生態について検討する。
 「食堂」という環境は日常的なシチュエーションの中でも「ぼっち」がストレスを感じやすい場所である。その理由としては物理的距離感に伴うストレスや、社会が個人に対して求めてくる役割といった問題が挙げられる。そうしたことに配慮し、仕切り席などを設けて彼らから使いやすいと好評となった食堂も存在した。
 調査結果から「ぼっち」とは人と人、人と社会との関係の上で成り立つものであり、彼らが「ぼっち」でいる事ができる場所を求めて様々な行動をするのであると筆者は考える。多様な価値観を持つ人がいる社会において、上手く関係を築いていく方法を探る1つの立場として今後も「ぼっち学」が存在することを切に願っている。
講評  社会学は二人関係以上を通常考察の対象とし、顕在的な関係を追究するものが多い。この研究は、その逆手を取って「ぼっち」が「流行る」状況を、「社会」との関係や他者との関係性から考えるところに特徴を持つ。しかも食堂を取り上げたことによって、「社会」が食堂という場で人々に期待する規範まで読み取ることに成功した。4年生になってから一貫してこの問題を探求してきた成果として評価できる。
キーワード1 ぼっち
キーワード2 食堂
キーワード3 ジンメル
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