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学科 社会学科
年度 2015
ゼミ名 尾嶋 史章
タイトル 肥満と社会環境の関係性 ―社会疫学的観点から考える―
内容  本論文は生活習慣や人間関係などの社会環境が肥満にどのような影響を与えているのかについて、計量的な分析手法を用いて検討したものである。具体的には、社会環境の変数として社会疫学的な要素を含む変数8つと、男女別に「36歳未満(以下〈若年層〉)」「36歳以上56歳未満(以下〈中年層〉)」「56歳以上(以下〈高齢層〉)」の計6つのグループとの関連について考察した。
 分析の結果、太っているのは男性の〈中年層〉と女性の〈若年層〉であった。そして、この2グループに共通して影響を与えている変数の特徴は、「テレビは民放を多く見る」「家事は1時間未満」「働いていない」の3つである。一方、痩せているのは男性の〈若年層〉と、女性の〈中年層〉と〈高齢層〉であった。この3つのグループでは、男性の〈若年層〉と女性の〈高齢層〉の間では「運動不足はない」「仕事時間は35時間未満」の2つ、男性の〈若年層〉と女性の〈中年層〉では「テレビは民放を多く見る」という特徴が、それぞれ共通してみられた。ゆえに、有意な結果ではない仕事時間も含めると、働かず、必要最低限度の家事を行い、民放をよく見る人は太る傾向にあり、運動を積極的に行い週5日で7時間程度働いている人は痩せる傾向にある。
講評  なぜ人々は肥るのかを、属性、意識、生活習慣と「肥満」との関係から探ろうとしたものである。ただ扱った調査データが肥満の主観的な自己評価しか尋ねていなかったため、分析が難しいものになった。性別や年齢によって自己評価が異なるので、それを考慮した分析を行うと、よりクリアな結果が得られた可能性がある。
キーワード1 肥満
キーワード2 社会疫学
キーワード3 社会環境
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