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学科 | メディア学科 |
年度 | 2008 |
ゼミ名 | 浅野 健一 |
タイトル | 沖縄強かん事件から見る性犯罪報道のあり方 ~メディアによる二次加害 傷つけられた女性たち~ |
内容 | 2008年沖縄で起きた米兵による強かん事件を取り上げ、性犯罪報道の問題点を探りメディアによる二次加害を根絶するためにはどのような報道がなされるべきかを論じた。性犯罪は概して被害者の落ち度論に取って代わられることが多いが、個人的問題ではなく社会問題として性犯罪を報道すべきであると指摘。報道の比較対象として、同じく沖縄で起きた1995年2001年の事件についても調べた。 まず性犯罪の法的定義を知るために刑法から強かん罪を見た。そして、現代メディアの問題点を挙げるため沖縄の地元2紙と全国5紙の報道の相違点を述べ、より理想的な報道のあり方について述べた。 メディアの責務として、性犯罪の背景にある社会構造の指摘と事件を繰り返さないためにどのような社会を作り上げるかという指針を挙げるべきであるとした。性犯罪報道は誰のために、何のための報道か。事件報道は何のために存在しているのか、について言及している。 |
講評 | 浅野ゼミでは9人が卒業論文を完成させたが、いずれも力作であった。沖縄の米軍基地問題とメディアを取り上げた論文が二つあり、9・11事件とハリウッド映画の関係を論じた学生もいる。また、首相の靖国神社参拝問題がポスト小泉の時代においてメディアから消えたことを問題にした論文もある。環境問題におけるマスメディアの二面性を「公害」をキーワードに論じたり、JR脱線事故の刑事責任を報道が取り上げないことを追及したりした研究もある。いずれも、報道の自由は何のためにあるかを探り、ジャーナリズムが日本では近年ほとんど機能していないことを実証したレベルの高い成果である。 |
キーワード1 | メディア学 |
キーワード2 | 報道 |
キーワード3 | ジェンダー |
キーワード4 | 性犯罪 |
キーワード5 | |
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