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学科 | 社会福祉学科 |
年度 | 2015 |
ゼミ名 | 木原 活信 |
タイトル | 震災被災地における被災者の自殺について ―兵庫県南部地震と東北太平洋沖地震の仮設住宅入居者の自殺に関する比較― |
内容 | 2011年に発生した東北太平洋沖地震では,兵庫県南部地震以降の災害・復興の経験から,応急仮設住宅は,震災前のコミュニティを重視した入居方法である。これによって被災者の自殺率は兵庫県南部地震よりも低くなることが予想されたため, 現地でアンケート調査を実施した。この調査で明らかになった論点について検証をおこなった。 結果,現在は,コミュニティが形成され,兵庫県南部地震と比べ, 震災関連自殺は,増加していない。しかし,復興が長期間に及ぶと,今後,自殺率の増加が予見できた。 また,現在進められている復旧・復興への過程で, コミュニティが形成されていても被災者が望んでいないような街づくりを進めていることが被災者の孤独や不安の増大等につながり,自殺率に大きく関わる危険性があった。被災者の自殺は,物や経済の復興以上に精神的復興がいかに重要で,かつ心の復興があってこそ,物や経済の復興につながることも浮き彫りになった。 |
講評 | 東北太平洋沖地震の震災ボランティア等で,かかわっただけでなく, この卒業研究のために現地でアンケート調査を実施した。その調査等をもとに論点を整理した力作となった。復旧・復興への過程で, コミュニティが形成されていても被災者が望んでいないような街づくりを進めていることが被災者の孤独や不安の増大等につながり,自殺率に大きく関わる危険性があると論証した。そして自殺は,物や経済の復興以上に精神的復興が重要であると結論した。 自ら東北の現地まで自ら出かけ, そしてそこでボランティアを実施し, また調査をするなど, 実証的な論文を書くことできた。今後はこれらの経験を活かし深化させてもらいたい。 |
キーワード1 | 自殺 |
キーワード2 | 震災関連死 |
キーワード3 | 仮設住宅 |
キーワード4 | 復興 |
キーワード5 | コミュニティ |
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