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学科 メディア学科
年度 2008
ゼミ名 浅野 健一
タイトル 環境問題におけるマスメディアの二面性 ~公害報道を行う環境破壊企業~
内容 大気中のCO2濃度が上昇することで引き起こされる地球規模での気温上昇、いわゆる地球温暖化問題が指摘されて久しい。温暖化に伴う弊害は様々で、具体的には世界各地の氷河や南極氷床溶解とそれに伴う海水面の上昇、乾燥による森林火災などが挙げられる。人類共通の課題である温暖化問題解決のために、マスメディアにはなにができるだろうか。温暖化問題とは様々な環境破壊問題の一つの局面であり、日本は高度経済成長期において深刻な環境破壊=公害問題と向き合ってきた歴史がある。本稿ではまず、公害問題においてマスメディアがどのような役割を果たしたのかを検証することに解決の糸口を求めた。
しかし、一方でマスメディアは消費社会の醸成に多大な影響をもたらし、間接的に環境破壊の一翼を担ってきたとは考えられないだろうか。現在でも企業広告は各マスメディアにとって大きなの収入源であるし、企業の広告塔、すなわち消費社会の旗手として市民に与える影響は大きい。
このように、環境破壊という観点においてマスメディアは相反する2つの顔を持っている。このマスメディアが抱える自己矛盾とはどのようなものかを検証し、マスメディアが真の“言論機関”であるために何が必要かについて、考察を試みた。
講評  浅野ゼミでは9人が卒業論文を完成させたが、いずれも力作であった。沖縄の米軍基地問題とメディアを取り上げた論文が二つあり、9・11事件とハリウッド映画の関係を論じた学生もいる。また、首相の靖国神社参拝問題がポスト小泉の時代においてメディアから消えたことを問題にした論文もある。環境問題におけるマスメディアの二面性を「公害」をキーワードに論じたり、JR脱線事故の刑事責任を報道が取り上げないことを追及したりした研究もある。いずれも、報道の自由は何のためにあるかを探り、ジャーナリズムが日本では近年ほとんど機能していないことを実証したレベルの高い成果である。
キーワード1 社会学
キーワード2 報道
キーワード3 公害
キーワード4 環境問題
キーワード5  
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