詳細 | |
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学科 | メディア学科 |
年度 | 2015 |
ゼミ名 | 竹内 幸絵 |
タイトル | SNS時代を生きる若者の「懐かしさ消費」 |
内容 | これまで、昭和レトロブームを始めとする中高年層にとっての「ノスタルジア消費」は消費行動研究として多く議論されているが、若者にとっての「懐かしさ消費」自体や、その行為の相違は解明されていない。そこで、今回の研究では、若者特有のSNS上での「懐かしさ」の拡散という行為に焦点をあて、これまでの個人的な経験であった中高年層の「懐かしさ消費」とは異なる「若者固有の懐かしさ文化」の存在を調査し、読み解いていく。アンケート調査の結果、「懐かしい」という感情は「他者とつながりたい」という欲求を喚起させることが明らかになり、そして若者の「懐かしさ消費」は、「共感」「共有」が深く関係しており、かつそれにはSNSが大きく影響しており、これまでの個人的な行為であった「懐かしさ消費」とは異なり、SNSでの「拡散」を通して、周りに発信し、「共感」を求めるといった、周りを巻き込む消費行動であるということが明らかになった。 |
講評 | 「懐かしさの消費行動」というと、映画「ALWAYS 三丁目の夕日」を代表とする高度成長期を中心とした中高年の昭和レトロブームが想起されるが、執筆者の問題意識は自身と同世代にも「懐かしさの消費行動」があること、だった。研究開始当初は「若者の懐かしさ消費市場」の魅力に主に意識を向けていたが、次第に、周囲の同世代が行う懐かしさ消費の「拡散行為」へと興味が広がった。最終的には新たな消費市場を調査するだけでなく、アンケート調査などを手がかりに、行動の意味にまで広げた論文に仕上がった。 全体を通して、指導者の小さなヒントを契機に自身で考察を深めていく研究スタイルを貫いた。思索し自走する(できる)力を自身で再確認する良い機会となったと思う。この経験をも力として消費の中心の飲料メーカーに就職した彼女が活躍することを期待したい。 |
キーワード1 | 懐かしさ消費 |
キーワード2 | ノスタルジア |
キーワード3 | SNS |
キーワード4 | ガチャガチャ |
キーワード5 | つながりたい欲 |
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