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学科 | メディア学科 |
年度 | 2015 |
ゼミ名 | 竹内 幸絵 |
タイトル | 「千と千尋の神隠し」のメッセージ性 ー意志をもって生きるということー |
内容 | 興行収入304億円を記録し、今もなお邦画の歴代興行収入ランキングで一位に君臨している「千と千尋の神隠し」。この映画はなぜ歴史的な大ヒットを記録することができたのか。この疑問に対する答えを出すため、この卒業論文では劇中で描かれている登場人物の変化を追いながら、この映画のメッセージ性を読み取ることで「千と千尋の神隠し」のヒットの要因を探る。「千と千尋の神隠し」に登場するキャラクターたちは、主人公の千尋を筆頭にいきいきと生きる力が欠如している人物が多い。しかし彼らは物語の中で各々の変化のきっかけをつかみ、作品の最後には自らの強い意志に従って行動することができるようになっている。私はこの登場人物たちの姿を受けて「千と千尋の神隠し」には「人は皆、自らの意志を胸にいきいきと生きることができる」というメッセージが込められており、この映画は2001年という暗い時代を生きる人々を勇気づけたからこそ大ヒットを記録することができたのだと結論付けた。 |
講評 | 社会学のみならず様々な分野で分析対象となっている「千と千尋の神隠し」をテーマとした卒論を書くにあたり、執筆者はいくつかの先行研究を読みひとつの疑問を持った。それはそれらの研究がいずれも同映画を多角的に分析している点である。日本古来の神や妖怪の世界に現代っ子が紛れ込むという複雑な同映画の場の設定を材料とした研究では、複眼的な「読み」が可能だ。しかし執筆者はこの映画の感動を、ただひとつのメッセージを持った物語として分析したいと考えた。 いくつかの検討の後に、特定の人物の変化に着目する方法をとった本論文は、一般のファンの視点としての自然さが特徴だ。研究者視点ではない平均的な視聴者の視点からの分析は素直で誰もが納得できる。人を和ませるサービス業に就く彼らしい暖かな論文となった。 |
キーワード1 | 千と千尋の神隠し |
キーワード2 | 映画 |
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