詳細 | |
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学科 | メディア学科 |
年度 | 2015 |
ゼミ名 | 竹内 幸絵 |
タイトル | 映画「かもめ食堂」を通して見た食文化のトレンド |
内容 | 本研究の目的は映画「かもめ食堂」を通して日本においての、「食文化のトレンド」を分析し、それらを日本人や日本文化の理解に結び付けることであった。市場においての「北欧ブーム」が安定期に落ち着いたという見方があるが、今後も「北欧」というキーワードは生活全般において主流であると考える。この映画は北欧ブームの火付け役として知られていて、様々な北欧の家具や雑貨が「プロダクトプレイスメント」として登場する。そして、その背景には、北欧ブームの前兆の気流があったということや、北欧企業のマーケティング戦略、制作側の優れた裁量などがあったことが分かった。またこの映画は欧米に対する羨望と反省の複雑な気持ちを主人公「サチエ」を通して伝えている。彼女は「現代日本女性の理想像」として描かれ、かもめ食堂そのものを演じる。そしてサチエの魅力は北欧を輝かせる。今後は人「サチエ」がトレンドとなる時代であると考える。 |
講評 | 執筆者はテーマ設定検討の際に当初表象文化を検討していたが、途中で大きく変更し、本論文のテーマにいきついた。その理由の一つには自身が日本の食堂でアルバイトをしてきた経験があった。食べ物・食堂・食文化は、文化の違いを超えてひととひとをつなぐ力を持つ。留学生である彼のその実感がテーマ設定に大きな力となった。 論文の文章は大変美しく読みやすく、韓国人の眼から日本と北欧の関係をていねいに書いている。映画「かもめ食堂」は論文概要にもある通り日本と北欧、ひいては欧米文化の複雑な関係をさらりと描き、その美しいビジュアルが共感を呼んだヒット作だ。映画そのものが二つの文化をつなぐ意図を持っているわけだが、これを韓国人留学生が分析するという試みによって、本映画の意味にさらなる広がりと意味を持たせることに成功したのではないだろうか。 |
キーワード1 | かもめ食堂 |
キーワード2 | 北欧 |
キーワード3 | 食文化 |
キーワード4 | フィンランド |
キーワード5 | トレンド |
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