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学科 | 教育文化学科 |
年度 | 2015 |
ゼミ名 | 沖田 行司 |
タイトル | 民話の歴史的系譜と教育的機能 |
内容 | 民話とは、古来より一貫した物語が伝えられていると思われがちである。しかしそれらは各時代の色によって趣を異にしている。現代において教育的な側面が強くなり、内容の変更を余儀なくされている話もあるが、本来あるべき姿を歴史的観点から考察した時、それは「おもしろさ」を内包しているものであると私は考える。本稿では、「浦島太郎」と「桃太郎」を取り上げ、歴史的系譜に沿って各時代の内容と役割を明らかにしていく。第一章では、それらのルーツを明示し、第二章では、原型を元に中・近世における民話の特徴を分析していく。第三章では、国家によって戦争に利用されていった民話を見ていく一方で、明治以降開花した近代文学との接点を考察する。これまで何気なく、親から子へ語り継がれてきた民話であるが、民話とは何か、これまでどのような役割であり、今後どうあるべきなのか。本稿を通じて、その本質的な問いを考える契機にしたい。 |
講評 | 【ゼミ全体への講評】 本年は卒論の取り組みが早く、各自計画的に論文作成に従事したため、 比較的スムーズに提出日を迎えた。卒論で一番注意したのは剽窃である。 教育史ゼミなので、基本的に原典史料を読みそれに解釈を加えるため、 独自の解釈が生まれてくる。たとえそれが少々幼稚な解釈であっても、 それなりに評価できるものであった。体育会に所属しているゼミ生が多 かったが、特別扱いは一切することはなかった。しかし18年間の自己体験 に対応するテーマを選んだこともあって、結果的には個性的な論文を書き 上げることができた。論文作成を通して、ゼミ生の個人個人と対話ができた ことは指導する側にとっても意味のあることであった。論文作成とリーグ戦と 重なった諸君は本当にどちらも良く頑張った。またゼミの運営においても、 体育会に所属するゼミ生が大きな役割を果たしたことを付記しておきたい。 |
キーワード1 | 民話の役割 |
キーワード2 | 神仙思想 |
キーワード3 | 庶民文化 |
キーワード4 | 近代文学 |
キーワード5 | 戦争 |
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