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学科 | 産業関係学科 |
年度 | 2015 |
ゼミ名 | 阿形 健司 |
タイトル | 日本企業の海外派遣者の勤務サイクル―帰任の成功に向けて― |
内容 | 日本企業の海外展開が活発化していくにつれ、海外を拠点に長期間駐在し、仕事に従事する「海外派遣者」と呼ばれる人々が増加している。言うまでもなく、海外派遣者は言語、文化、商習慣の異なる地で働くため、国内で業務を遂行するよりも困難な立場に置かれる。いかに早く現地に適応し仕事の成果をあげられるか、事前の準備を個人、また企業が行うことは意味のあることだと考えられる。企業は、多様な事前研修や現地での適応支援を行っている一方で、帰任の際には赴任前と同等の取り組みは見られず、支援が不十分であることが明らかになった。赴任前後と帰任後とのあいだに支援の差異が生ずるのは、主に企業側が海外派遣者の帰任に対して、関心が低いことに原因がある。実際、多くの海外派遣者は帰任後にカルチャーショックを受け、新しい仕事や対人関係、生活環境になじめないために海外派遣者が赴任中に蓄積した現地市場等に関する知識やノウハウといった貴重な経験を企業が経営資源として生かせないという帰任問題が生じている。いかに帰任の適応が適切に行われるかが海外派遣者を効率よく活用する鍵となり、海外派遣者のマネジメントとしては赴任前後だけでなく帰任後にも注力すべきである。 |
講評 | 今後ますます増えていくと思われる日本企業の海外派遣者が、帰国後にその経験を十分活用できるために必要な条件を探った論文。緻密に論理展開できていることは高く評価できる。一次データを入手して自らの議論を確かめることができればなおよかった。 |
キーワード1 | 海外派遣者 |
キーワード2 | 帰任 |
キーワード3 | 適応 |
キーワード4 | 勤務サイクル |
キーワード5 | |
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