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学科 | 産業関係学科 |
年度 | 2015 |
ゼミ名 | 三山 雅子 |
タイトル | 派遣労働のすすめ |
内容 | 派遣労働者は現在すべての働き手の中で約2%にすぎない。しかし、マスコミに扱われる場面も多く社会に向けて存在感を強く放っている。また、その報道内容のほとんどが消極的なものであり、派遣労働者・派遣会社に対する世間からの視線も冷ややかなものが多い。しかし、私は実際に「派遣」でアルバイトをしてみて世間のイメージほどネガティブな働き方ではないと感じた。また、そこで出会った派遣労働者の多くも積極的な姿勢で「派遣」という雇用形態を選んでいた。日本では派遣労働者は少ないが世界には派遣労働者や非正規労働者が多い国もあり、デンマークやスウェーデン、オランダなどがその一例である。それらの国では保障と雇用の流動性の高さが両立されている。これは単なる雇用のシステムの問題だけではないが、超高齢化社会と呼ばれる日本でこれから求められるのは柔軟に働き方を選べる社会で少ない労働力をできる限り有効に生かすことである。このような社会なくして労働力を最大限有効に活用することは不可能である。 |
講評 | 今年も同じことを書かねばならない。圧倒的に卒業論文執筆にかける時間数が少ないと。もちろん執筆時間を長くかけたからといって、よい卒業論文を書けるとは限らない。しかし、卒業論文の水準は、やはりかけた時間に比例していた。最初に提出された、つまりもっとも早くからとりかかった学生の卒業論文が一番よかった。この学生とは、卒業論文をめぐって何度かやり取りをすることができた。だからこの本を読んでみたらとか、ワードの脚注機能を使うこととかに始まって、提出された原稿に赤を入れることができた。もちろんそれを参考に卒業論文を書き直してもらうのである。執筆にかける時間数が少ないと、このようなことができない。そうするとどうなるか。参考文献の数が少ないから、つまり他者の見解という砲弾の嵐をくぐり抜けていないから、その文献を肯定するにせよ、批判するにせよ、自己の意見を述べるにあたっての立論の根拠が薄弱になる。だから依拠した論者が崩れたら、こけてしまうような卒業論文にしか多くはならない。なぜ、このようなことになるのだろうか。現象的には旅行に行きたいからとなる。もちろんその気持ちはわかる。しかし、たぶんそれはほんとうの理由でない。考えること、そのために知らないことを知ることこそが未来の自分を守ることであると思われていないからのように、私には見える。どうしたらよいのか。けっきょくは溺れるまでは、わからないということなのか。しかし、わたしたちは何度も溺れてきたのではなかったか。難問である。 |
キーワード1 | 派遣 |
キーワード2 | フレキュシビリティ |
キーワード3 | 雇用 |
キーワード4 | 非正規労働者 |
キーワード5 | |
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