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学科 | 産業関係学科 |
年度 | 2015 |
ゼミ名 | 三山 雅子 |
タイトル | 女性の出産・育児を機とした働き方の変化について考える-女性は育児期に継続就業すべきか- |
内容 | 日本の女性の労働力率を年齢別に描くとM字型曲線になることは広く知られている。日本の女性をめぐる雇用状況は改善されつつあるものの、依然として諸外国と比べると出産・育児を機会にそれまでしていた仕事から離れるという傾向が残存している。アメリカでは公民権法制定以来、女性たちがキャリアを得たことや家事サービス市場の発展などによって、女性が出産後も就業継続する社会となっている。ノルウェーでも、政府の強い後押しで女性がキャリアを取得し、手厚い保護政策により男女が共に家事育児に参画する社会となっている。日本では、今までは中年女性である母親たちに見られるように、これまでは性別役割分担意識などを背景に、なかなか出産後に女性は労働市場に戻ってこなかった。しかし近年、若年層においては経済的な事情のあり、早めの再就職意識や継続就業を望む人が増えている。このような現状を踏まえた上で自分自身を含めたこれから働く世代の女性たちが、出産や育児といったライフイベントを迎えたときにどのような選択をすればよいのかについて、ダイバーシティマネジメントという概念を軸に考えた。 |
講評 | 今年も同じことを書かねばならない。圧倒的に卒業論文執筆にかける時間数が少ないと。もちろん執筆時間を長くかけたからといって、よい卒業論文を書けるとは限らない。しかし、卒業論文の水準は、やはりかけた時間に比例していた。最初に提出された、つまりもっとも早くからとりかかった学生の卒業論文が一番よかった。この学生とは、卒業論文をめぐって何度かやり取りをすることができた。だからこの本を読んでみたらとか、ワードの脚注機能を使うこととかに始まって、提出された原稿に赤を入れることができた。もちろんそれを参考に卒業論文を書き直してもらうのである。執筆にかける時間数が少ないと、このようなことができない。そうするとどうなるか。参考文献の数が少ないから、つまり他者の見解という砲弾の嵐をくぐり抜けていないから、その文献を肯定するにせよ、批判するにせよ、自己の意見を述べるにあたっての立論の根拠が薄弱になる。だから依拠した論者が崩れたら、こけてしまうような卒業論文にしか多くはならない。なぜ、このようなことになるのだろうか。現象的には旅行に行きたいからとなる。もちろんその気持ちはわかる。しかし、たぶんそれはほんとうの理由でない。考えること、そのために知らないことを知ることこそが未来の自分を守ることであると思われていないからのように、私には見える。どうしたらよいのか。けっきょくは溺れるまでは、わからないということなのか。しかし、わたしたちは何度も溺れてきたのではなかったか。難問である。 |
キーワード1 | M字型カーブ |
キーワード2 | 継続就業 |
キーワード3 | 育児休暇 |
キーワード4 | ダイバーシティマネジメント |
キーワード5 | |
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