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学科 | 産業関係学科 |
年度 | 2015 |
ゼミ名 | 上田 眞士 |
タイトル | 今を生きる若者の意識と、「働く」ことへの関心 |
内容 | 今を生きる若者たちは、何を考えているのだろう。将来についてはどのような考えを持っているのだろう。考え方の"前提"となるのは「社会情勢の変化」である。父親世代は「私たちの時代」をベースにした変化と捉えているが、私たち若い世代にとっては、その「変化した後がベース」となっているので、おのずと見方も変わってくるという。 そこで、「現状に満足しているか」という設問から、若者たちのホンネを探っている。また、「働く」ことへの関心については、彼らの「仕事観」から紐解いていく。「若者の3割ができれば働きたくない」。この結果に対して、どのように考えるか。 決して、若い人たちに働く意欲がない、というわけではない。“どのように働きたいのか”という働き方の部分なのだ。本文では、私たちの生活に取り巻く社会の現状、課題について調べていくと共に、「日本の未来についての考え」や「仕事に関する意識について」など、若者の意識や価値観についての調査をしている。 |
講評 | 皆さん方の卒論テーマを大まかに分野別に括ってみると,「若者の雇用&教育問題」「規制緩和&ブラック企業問題」「女性労働とWLB」「海外進出と経営改革」「LGBT&コミュニケーンなど現代社会の文化的問題」等々となっています。これらのテーマに表象されているものは,一方での経済のグローバル化や市場主義の展開,また他方では国内での種々の社会問題,労働問題の発生という,現代日本の雇用社会を舞台に展開しているダイナミズム,現実社会での当事者たちの苦闘ということになるでしょう。個々の論文ごとに,問題の掘り下げや論理的な記述という点では,たしかに精粗もありました。しかし基本的には,卒論作成という課題に対して,大変な就職活動の中でもゼミ生皆が真面目に取り組んでくれた,そのように考えています。そこでここでは,研究や考察に際して私が大事だと思うポイントを簡単に指摘して,ゼミでの卒論作業を締めくくる講評としたいと思います。大切なことは,一つには,論文の良し悪しの重点は,問題把握や理解の深さにこそあるのだということです。そして,そのためにも,幅広く学習するという態度をもって欲しい,そうした要望です。やはり参考文献の数が多く,多様な角度から一つの問題を考察している論文ほど,出来が良いように思われました。しばしば耳にする建築のアナロジーで言えば,「高い建物」を建てるためには,「広い土台」が必要だということです。これは学問の世界に限らず,皆さん方の多くが足を踏み出す企業経営の世界でもそうだと思います。人事職能なら人事職能で,多様な製品事業部を経験する。営業なら営業で,国内・海外で多様な地域を経験する。そして,その一コマ一コマで学習が必要になる,そういうことだと考えて下さい。いま一つは,まとめや考察にあたっては,無理矢理な政策提言などを行わないこと。むしろ課題を掘り下げて提示することの方が,ずっと大事だということです。政策提言の価値自体を否定するつもりはありません。問題は,安易に政策提言してしまう習い性には,「わかったつもりになる」という悪弊が結びつくということでしょう。漠然としていて曖昧模糊で,何を論じて良いのか判らないという状況から,具体的に解かれるべき課題が見えて来る。言いたいことは,そこが一番大事なのだということです。そして,課題の存在や正体が分かったら,多くの人々の実践の努力は,試行錯誤を通じて,必ず何らかの答えを用意していく。少なくとも私は,そのように思います。とはいえ,「言うは易く行うは難し」。卒論の評価基準というよりは,論文執筆や考察の際の心がけだ,そのように考えて下さい。<以上> |
キーワード1 | 若者の意識 |
キーワード2 | 仕事 |
キーワード3 | 働く |
キーワード4 | 将来 |
キーワード5 | |
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