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学科 | 社会学科 |
年度 | 2016 |
ゼミ名 | 板垣 竜太 |
タイトル | 聖地化する地域における住民の「萌える対象」の受け入れ方―長野県諏訪市における「萌えおこし」を事例に― |
内容 | 近年、萌えキャラを用いた地域振興「萌えおこし」が多く取り組まれている。しかし、萌えおこしは押し進める団体と地域住民の間に、すれ違いや葛藤が起こる可能性が指摘されてきた。本稿では、萌えおこしがどのように進められてきたかや、そのもたらした効果よりも、地域住民との関わりという点に注目し、萌える対象と住民がどのような関わり方をしているか、どのような対象であれば受け入れられるかを明らかにすることを目的とする。萌える対象は、地域によって用意される場合とメディアによって先行される場合がある。市公認キャラクター「諏訪姫」と、シューティングゲーム「東方風神録」という、両タイプの「萌え」が存在する長野県諏訪市を事例に、調査、比較のうえ考察を進める。調査より、萌える対象が地域住民に受け入れられるためには、性的な表現を含まないこと、作品の下敷きとなる場所(聖地)などに対する住民の価値観を尊重すること、の2つが必要な条件であると言える。 |
講評 | いわゆる地域の「萌えキャラ」に対する住民の認識は、外部のファンを呼び込むことに成功した場合にはその結果を評価する一方で、キャラクター自体には距離を置く事例がよく見られる。その点で本研究は、主対象となる長野県の「諏訪姫」が地元発であるだけでなく、2通り(美少女型とゆるキャラ型)の表象をもち、地域社会でもよく受け入れられている点で特徴的である。対象地域に深く入り込んだとは言いがたいが、市役所、企業へのインタビューおよび50人をこえる街頭インタビューにもとづき、周到な論述により、地域内外の「萌えキャラ」の受容のあり方を解明した点であると高く評価しうる。 |
キーワード1 | 地域振興 |
キーワード2 | 萌え |
キーワード3 | 長野県諏訪市 |
キーワード4 | |
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