詳細 | |
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学科 | 社会学科 |
年度 | 2016 |
ゼミ名 | 小林 久高 |
タイトル | 自分語りに見る思春期のゆくえ |
内容 | ある個人の、思春期時代におけるライフストーリーを分析し、そこから見えてくることの分析・考察を目指した。具体的には、小学校時代・中学校時代・高校時代について書かれた自分語りのテキストを解読した。彼の小学校時代は楽しく、牧歌的で、平和な日々の連続だった。中学校時代には、そこに存在したヤンキー文化や、競争や荒々しさに満ちたヒエラルキー観、いじめの経験になどよって、ひどく鬱屈したつらく苦しい日常の記述が何度も書かれていた。高校時代について、彼は中学で身につけた競争的な価値観を内面化しており、競争の、学校の上位者、すなわち、イケているグループの一員を目指すが、思い叶わず、失敗する、そのことが記述されていた。そこで、イダヒロユキが『閉塞社会の秘密』という本で述べた「主流秩序」という概念で彼の人生を見直そうとした。すると、テキストから読み取れる彼の苦しみの大部分は、「主流秩序の囚われ」であった、と解釈することができた。 |
講評 | 自身の経験を研究対象として、青年期に人びとが直面しうる問題の内奥に迫ろうとする作品。読者に「読ませる」ものとしての水準は高い。話が散漫になっている箇所があるため、もっと完成度を高めたものも読みたい。 |
キーワード1 | 自分語り |
キーワード2 | 思春期 |
キーワード3 | 主流秩序 |
キーワード4 | |
キーワード5 | |
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