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学科 社会学科
年度 2016
ゼミ名 小林 久高
タイトル 丸山眞男の「思想」観に関する研究 ―バーガーの現象学的社会学に基づいて―
内容 『日本の思想』及び『講義録』において、丸山眞男が、日本独自の特徴と考えている思想の無構造性、「なりゆき」の世界観・歴史観等とは、どのような特徴であるのかを明確にすることが本論の目的である。
丸山は『日本の思想』において、思想が包括的に体系化されないという「無限定的な抱擁性」を、日本独自の特徴として指摘している。そして記紀神話にみられる宗教意識が思想の「原型」であるという見解から、丸山は、この日本独自の特徴の原因を明らかにしようとした。しかし、記紀神話の宗教意識を思想の「原型」とする理由に不十分な点があるため、丸山の「原型」論を保留にして、丸山の指摘する諸特徴を再解釈することにした。その際、「原型」論的な解釈を行わず、また丸山と同様に、現実を「意味の世界」であると解釈するバーガーの現象学的社会学を用いることにした。
そして、記紀神話の諸特徴が、非合理的な宗教の特徴であると言えること、また現実から超越するような存在が理解されないために、「無限定的な抱擁性」が見られることを、バーガーの現象学的社会学の見解より示した。
講評 議論の正確さを求めた理論研究。文献の丁寧な読み込みながされ、論の細部にまで気を配ろうとしている様子が読み取れる。議論に説得力はあるが、欲を言えば筆者の考える本論の意義についてももう少し説得的に書いてほしい。
キーワード1 「無限定的な抱擁性」
キーワード2 意味の世界
キーワード3 合理的―非合理的な宗教
キーワード4  
キーワード5  
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