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学科 社会学科
年度 2016
ゼミ名 小林 久高
タイトル ある鑑定師のライフヒストリー ―四柱推命と廻る父の志―
内容 本論文は、四柱推命の鑑定師として生きる1人の女性のライフヒストリーであり、鑑定師(占い師)となるに至った彼女の人生と四柱推命とのつながりについて調査を行った記録である。四柱推命とは、出生年月日と出生時間から個人の性格と運勢や運命を占う占術である。本論の目的は、特に占いを行う側である「占い師」が、何を求め、どのような経緯の中で占い師となるに至るのかを明らかにすることである。
調査の結果見えたのは、鑑定師であった父の姿だ。インフォーマントは幼少期の頃から、「人助けのため」と言って鑑定を行う父の姿や、人の役に立つ事が大事であるという父の想いをそばで見てきたが、占い全般や父の鑑定、四柱推命には関心を持っていなかった。しかし、幼少期から青春期に経験した苦難の中で周囲の人たちに助けられた事による、世間へ恩返しをしたいという想いや、子供を育てるためにやむなく勤めていた営業職への葛藤の中で心に浮かんだのは、父の人助けの精神であり、四柱推命だった。
インフォーマントが求めたのは人助けを行うツールとしての四柱推命であり、インフォーマントを四柱推命へ向かわせたのは、「人を助けるために鑑定をする」という、父から教えられ受け継がれた志であった。
講評 インタビューに基づいた論文。一般にはあまり接することが多くない世界だが、それを生業として生きる人のようすがありありと描き出されている。少々型破りかもしれないが、読みごたえは十分にあり面白い。
キーワード1 占い師
キーワード2 四柱推命
キーワード3 ライフヒストリー
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