詳細 | |
---|---|
学科 | 社会福祉学科 |
年度 | 2016 |
ゼミ名 | 空閑 浩人 |
タイトル | LGBTの子どもたちへの支援―学校生活に焦点を当てて― |
内容 | 世界的にLGBTへの理解がすすんだことで、当事者にとっても住みやすい世の中となってきた。しかし差別や偏見はいまだ根強くあり、理解が完全にすすんだとはいえない。学校においても心無い言動により傷ついている子どもがいる。 本稿では、LGBTの子どもたちが直面している困難を明らかにし、子どもたちにとって通いやすい学校について考えていく。まず、LGBTを取り巻く現状や多様な性の在り方について述べる。次に、LGBTの子どもたちが直面している困難、また、理解されない環境による心への影響についても触れていく。最後に、それらを踏まえ、今後学校において求められるLGBTの子どもたちへの支援を考察する。 LGBTの子どもたちへの支援においては、理解を促進し環境を整備することや、当事者の「想い」に寄り添うことが重要となる。1人1人に向き合い、個別性の尊重し、柔軟な対応をする。それが社会にも広がれば、多様性を認め合う社会となることを主張したい。 |
講評 | 本論文(「LGBTの子どもたちへの支援―学校生活に焦点を当てて―」)は、セクシャルマイノリティの人々、とくに子どもに焦点を当てたものである。当事者の子どもたちの生きづらさや思いに寄り添った考察から、LGBTの子どもたちの現実が的確に描かれている。その上で多様性が尊重される社会に向けての説得力のある主張が展開される。 同志社大学空閑ゼミ第13期卒業生となった今年度のメンバーは、17名が無事に卒業論文を提出した。非常に多彩なテーマがそろったが、いずれのテーマも、社会のなかで、あるいは地域の一員として「人が生きて、生活すること」にかかわる社会福祉の学びにおいては、避けることの出来ない非常に重要な課題である。同時に、非常に「重い」そして「深い」課題でもある。ゼミメンバーの卒業論文を通して、社会福祉研究における対象の広さ、深さや多様性、そして様々なテーマの相互のつながりと関連性、個人が体験する生活問題に対する社会的かつ構造的なまなざしの大切さに、改めて気づくことができた思いである。 卒業研究とその成果としての卒業論文は、メンバーによって、確かに出来不出来はある。もう少し早くから取り組んでいたら、もう少し多くの文献を読み込んでいたら、もう少し考察を深めてくれたら、もう少し丁寧に調査ができていたら、などと思う論文もある。しかし、「学問」の営みはこれで終わるわけではない。卒論の完成は、新たな問いや学び、考察への出発点でもある。4月以降もそれぞれの新しい場所で、「問い」続け、「学び」続け、そしてその問いや学びを誰かと(もちろん私も含めて)共有して行って欲しい。 |
キーワード1 | LGBT |
キーワード2 | 子ども |
キーワード3 | 学校 |
キーワード4 | 環境 |
キーワード5 | |
戻 る |