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学科 社会福祉学科
年度 2016
ゼミ名 空閑 浩人
タイトル 過労死を防ぐために ?長時間労働の縮減方法の考察?
内容 うつ病に代表される精神障害、また過労死といった労働によってもたらされる健康被害が今日メディアで多く取り上げられている。政府は「働き方改革」と題して多種多様な人が働きやすい社会作りを考え、さらに国としても労働を制約する法律が数多く存在する。しかし、労働問題は後を絶たず、労働環境が劣悪な会社であることを示す「ブラック企業」という言葉も定着しつつある。その理由として考えられることは、職場の人間関係、24時間営業の普及、長時間労働、契約・派遣雇用、パワーハラスメント、セクシャルハラスメントなど多くの状況や問題が考えられる。
その中でも長時間労働は労働問題の中でも主要なものとして以前から問題視されており、厚生労働省や国が力を入れて解決に向けて取り組んでいる。しかし、日本の大手企業でも過労死事件が起きてしまうのが現実である。労働問題を解決し、未然に防いでいくためにもこの長時間労働の現状を改善する取り組みが必要とされる。
本稿では、日本の労働環境や社会的慣習を踏まえ長時間労働を取り巻く現状を明らかにする。そして長時間労働問題を減らしていくにはどうしたらよいのかを先進的な企業のを参考にし、今後の時代に適した取り組みを考察する
講評 本論文(「過労死を防ぐために-長時間労働の縮減方法の考察-」)は、今日の日本で深刻な問題となっている過労死問題について、正面から挑んだ労作である。過労死や過労自殺を生む長時間労働の問題を社会的・構造的に捉え、改善の方策を探っている。労働時間短縮のための実際の取組を踏まえた提言は、私たちの「働き方」への見直しを迫る。

同志社大学空閑ゼミ第13期卒業生となった今年度のメンバーは、17名が無事に卒業論文を提出した。非常に多彩なテーマがそろったが、いずれのテーマも、社会のなかで、あるいは地域の一員として「人が生きて、生活すること」にかかわる社会福祉の学びにおいては、避けることの出来ない非常に重要な課題である。同時に、非常に「重い」そして「深い」課題でもある。ゼミメンバーの卒業論文を通して、社会福祉研究における対象の広さ、深さや多様性、そして様々なテーマの相互のつながりと関連性、個人が体験する生活問題に対する社会的かつ構造的なまなざしの大切さに、改めて気づくことができた思いである。
卒業研究とその成果としての卒業論文は、メンバーによって、確かに出来不出来はある。もう少し早くから取り組んでいたら、もう少し多くの文献を読み込んでいたら、もう少し考察を深めてくれたら、もう少し丁寧に調査ができていたら、などと思う論文もある。しかし、「学問」の営みはこれで終わるわけではない。卒論の完成は、新たな問いや学び、考察への出発点でもある。4月以降もそれぞれの新しい場所で、「問い」続け、「学び」続け、そしてその問いや学びを誰かと(もちろん私も含めて)共有して行って欲しい。 
キーワード1 過労死
キーワード2 長時間労働
キーワード3 残業
キーワード4 ワークライフバランス
キーワード5  
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