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学科 | 社会福祉学科 |
年度 | 2016 |
ゼミ名 | 空閑 浩人 |
タイトル | 非行少年とその家族に対する支援―少年非行の背景を知ることから― |
内容 | 近年、少年非行は減少傾向にあるが、世間の多くの人々が少年による重大な事件が増えていると感じているように、実際の少年非行と世間の人々の少年非行に対する印象には異なる点が存在している。そこで本論では、非行相談に内在する課題として挙げられることの多い児童虐待、発達障害や人間関係の難しさの3つに関する事例をそれぞれ用いて、少年が非行に走ったという表面的な事実だけではなく、その背景を明らかにすることで非行少年に対する印象の変化につなげていくことを目的とした。さらに、現在実際に行われている各機関の少年非行に関する取り組みについて挙げ、非行少年に対してだけではなく、その家族に対する支援の重要性についても述べた。少年非行は私たちの身近な問題である。「少年非行は誰のせい」と決めつけるのではなく、その背景を知ることが、非行少年とその家族を支援していくためにまず私たちにできることの1つである。 |
講評 | 本論文(「非行少年とその家族に対する支援―少年非行の背景を知ることから」)は、子どもたちはなぜ非行に走るのかという非行の背景について、丁寧に考察を重ねた論考である。子どもが体験する様々な社会的、環境的な要因が、非行につながるということが事例とともにわかりやすく示されている。家族への支援も需要という主張に納得する。 同志社大学空閑ゼミ第13期卒業生となった今年度のメンバーは、17名が無事に卒業論文を提出した。非常に多彩なテーマがそろったが、いずれのテーマも、社会のなかで、あるいは地域の一員として「人が生きて、生活すること」にかかわる社会福祉の学びにおいては、避けることの出来ない非常に重要な課題である。同時に、非常に「重い」そして「深い」課題でもある。ゼミメンバーの卒業論文を通して、社会福祉研究における対象の広さ、深さや多様性、そして様々なテーマの相互のつながりと関連性、個人が体験する生活問題に対する社会的かつ構造的なまなざしの大切さに、改めて気づくことができた思いである。 卒業研究とその成果としての卒業論文は、メンバーによって、確かに出来不出来はある。もう少し早くから取り組んでいたら、もう少し多くの文献を読み込んでいたら、もう少し考察を深めてくれたら、もう少し丁寧に調査ができていたら、などと思う論文もある。しかし、「学問」の営みはこれで終わるわけではない。卒論の完成は、新たな問いや学び、考察への出発点でもある。4月以降もそれぞれの新しい場所で、「問い」続け、「学び」続け、そしてその問いや学びを誰かと(もちろん私も含めて)共有して行って欲しい。 |
キーワード1 | 少年非行 |
キーワード2 | 非行少年 |
キーワード3 | 家族 |
キーワード4 | 背景 |
キーワード5 | |
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