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学科 社会福祉学科
年度 2016
ゼミ名 空閑 浩人
タイトル ソーシャルビジネスが解決する社会問題-バングラデシュ・グラミン銀行の設立を中心に
内容 私たちの身の回りには数々の社会問題がある。少子高齢化、環境問題、貧困、障碍者支援、ホームレスなどが上げられ、これらの問題はますます顕著になり始め、もはや度外視できない状況である。そこで現在世界的に注目されているのがソーシャルビジネスである。
ソーシャルビジネスでは社会起業家(アントレプレナー)が様々なステイクホルダーと手を結び、彼らのユニークな事業により一般の人々や地域住民を巻き込み、社会問題を解決していく手法である。
そこで本論文では、世界でも最も貧しい国の1つであるバングラデシュで社会的実業家ムハマドユヌスが行っているグラミン銀行について取り上げる。またここでグラミン銀行を設立した経緯やコンセプト、またマイクロクレジットという新たな社会システムを生み出したことで社会や人々にどのような影響を与えたのかを論じ、これからのソーシャルビジネスの必要性や在り方を明らかにしていく。
最後にバングラデシュでムハマドユヌスが起こしたソーシャルビジネスに関わりを持っていた日本は今回ソーシャルビジネスのどんな可能性を知ることが出来たのかを考察する。
講評 本論文(「ソーシャルビジネスが解決する社会問題-バングラデシュ・グラミン銀行の設立を中心に」)は、貧困問題をはじめとする今日の社会問題の解決に向けたソーシャルビジネスの意義や可能性について論じたものである。世界的に有名なグラミン銀行の取り組みを紹介しながらの論述は非常に興味深く、日本の福祉への示唆が示されている。

同志社大学空閑ゼミ第13期卒業生となった今年度のメンバーは、17名が無事に卒業論文を提出した。非常に多彩なテーマがそろったが、いずれのテーマも、社会のなかで、あるいは地域の一員として「人が生きて、生活すること」にかかわる社会福祉の学びにおいては、避けることの出来ない非常に重要な課題である。同時に、非常に「重い」そして「深い」課題でもある。ゼミメンバーの卒業論文を通して、社会福祉研究における対象の広さ、深さや多様性、そして様々なテーマの相互のつながりと関連性、個人が体験する生活問題に対する社会的かつ構造的なまなざしの大切さに、改めて気づくことができた思いである。
卒業研究とその成果としての卒業論文は、メンバーによって、確かに出来不出来はある。もう少し早くから取り組んでいたら、もう少し多くの文献を読み込んでいたら、もう少し考察を深めてくれたら、もう少し丁寧に調査ができていたら、などと思う論文もある。しかし、「学問」の営みはこれで終わるわけではない。卒論の完成は、新たな問いや学び、考察への出発点でもある。4月以降もそれぞれの新しい場所で、「問い」続け、「学び」続け、そしてその問いや学びを誰かと(もちろん私も含めて)共有して行って欲しい。
キーワード1 ソーシャルビジネス
キーワード2 貧困
キーワード3 グラミン銀行
キーワード4 マイクロファイナンス
キーワード5  
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