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学科 | 社会福祉学科 |
年度 | 2016 |
ゼミ名 | 空閑 浩人 |
タイトル | 食物アレルギーをもつ子と保護者への支援~保護者へのアンケート調査の結果から~ |
内容 | 近年、アレルギーをもつ児童数は年々増加傾向にある。医療現場や教育現場でも、アレルギーに対する意識は高まってきているが、まだ注意不足を感じさせられる点はいくつもある。また、2012年、東京都調布市の学校給食でのアレルギー児死亡事件が世間を騒がせ、その原因は担当教諭の「失念」と報じられた。アレルギーは死にもつながる恐ろしいものだということを多くの人が知らないという現状が、アレルギーによって命を落とす原因になっている。また、それを一番理解しているアレルギー児の保護者は、何を作るときでも気を張り、義父母や親せきからの目、責任や不安でいっぱいになっているだろう。そんな親子が暮しやすい社会になるためには、まずは当事者が声をあげること、そしてそれを周囲が受け止めることが第一である。アレルギーをもつ子が暮らしやすい社会は、きっとアレルギーをもっていない人にとっても暮らしやすい社会となるだろう。 |
講評 | 本論文(「食物アレルギーをもつ子と保護者への支援-保護者へのアンケート調査の結果から-」)は、社会福祉のなかではあまり注目されることのなかった食物アレルギーの子どもと家族に焦点を当てたものである。アレルギーをもつ子どもとその親の声に真摯に耳を傾けつつ、徹底して当事者の立場に寄り添っての論述が、読者の胸を打つ。 同志社大学空閑ゼミ第13期卒業生となった今年度のメンバーは、17名が無事に卒業論文を提出した。非常に多彩なテーマがそろったが、いずれのテーマも、社会のなかで、あるいは地域の一員として「人が生きて、生活すること」にかかわる社会福祉の学びにおいては、避けることの出来ない非常に重要な課題である。同時に、非常に「重い」そして「深い」課題でもある。ゼミメンバーの卒業論文を通して、社会福祉研究における対象の広さ、深さや多様性、そして様々なテーマの相互のつながりと関連性、個人が体験する生活問題に対する社会的かつ構造的なまなざしの大切さに、改めて気づくことができた思いである。 卒業研究とその成果としての卒業論文は、メンバーによって、確かに出来不出来はある。もう少し早くから取り組んでいたら、もう少し多くの文献を読み込んでいたら、もう少し考察を深めてくれたら、もう少し丁寧に調査ができていたら、などと思う論文もある。しかし、「学問」の営みはこれで終わるわけではない。卒論の完成は、新たな問いや学び、考察への出発点でもある。4月以降もそれぞれの新しい場所で、「問い」続け、「学び」続け、そしてその問いや学びを誰かと(もちろん私も含めて)共有して行って欲しい。 |
キーワード1 | 食物アレルギー |
キーワード2 | 生きづらさ |
キーワード3 | 支援団体 |
キーワード4 | |
キーワード5 | |
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