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学科 社会福祉学科
年度 2016
ゼミ名 空閑 浩人
タイトル シングルマザーが自立した生活を送ることができる社会づくり~全ての女性が働きやすい職場~
内容 現在、日本における母子世帯は約123.8万世帯である。母子世帯という状況になった理由は離婚件数の増加や望まない妊娠などが挙げられ、女性の社会進出も大きな要因となっている。一方で、現在の日本の待機児童数は23167人と多くの児童が待機児童として存在している。シングルマザーは、自身でお金を稼がなければ生活ができない状態である。しかし、待機児童が増加している現代の社会では、シングルマザーにとって過ごしやすい環境が整っているとは言い難い。また、生活保護を受給しているシングルマザーはわずか1割に過ぎない。働いている9割のシングルマザーの総所得は254.1万円と、多くのシングルマザーがワーキングプアに陥っている。シングルマザーが経済的にも自立し、安心して子どもを預け、働きやすい環境を整えるためにも、企業のシングルマザーに対する理解を深めることが重要になってくるのではないか。また、待機児童を解消するためにも、既存の施設との併合などの工夫が求められているのではないだろうか。
講評 本論文(「シングルマザーが自立した生活を送ることができる社会づくり-全ての女性が働きやすい職場-」)は、多くの母子家庭の母親が育児と就労との両立に苦労する現状を踏まえ、シングルマザーが安心して働ける環境づくりについて論じたものである。企業ができることや待機児童解消のアイデアなど、とても興味深い指摘がなされている。

同志社大学空閑ゼミ第13期卒業生となった今年度のメンバーは、17名が無事に卒業論文を提出した。非常に多彩なテーマがそろったが、いずれのテーマも、社会のなかで、あるいは地域の一員として「人が生きて、生活すること」にかかわる社会福祉の学びにおいては、避けることの出来ない非常に重要な課題である。同時に、非常に「重い」そして「深い」課題でもある。ゼミメンバーの卒業論文を通して、社会福祉研究における対象の広さ、深さや多様性、そして様々なテーマの相互のつながりと関連性、個人が体験する生活問題に対する社会的かつ構造的なまなざしの大切さに、改めて気づくことができた思いである。
卒業研究とその成果としての卒業論文は、メンバーによって、確かに出来不出来はある。もう少し早くから取り組んでいたら、もう少し多くの文献を読み込んでいたら、もう少し考察を深めてくれたら、もう少し丁寧に調査ができていたら、などと思う論文もある。しかし、「学問」の営みはこれで終わるわけではない。卒論の完成は、新たな問いや学び、考察への出発点でもある。4月以降もそれぞれの新しい場所で、「問い」続け、「学び」続け、そしてその問いや学びを誰かと(もちろん私も含めて)共有して行って欲しい。
キーワード1 母子家庭
キーワード2 待機児童
キーワード3 ワーキングプア
キーワード4  
キーワード5  
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