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学科 | メディア学科 |
年度 | 2016 |
ゼミ名 | 伊藤 高史 |
タイトル | 少年犯罪への人々のまなざしの変化 |
内容 | 本論文では、少年事件への人々の「まなざし」の変化と厳罰主義について議論する。「心の闇」という表現を「時代の象徴」に押し上げ、少年法改正のきっかけともなった、1997年の神戸・連続児童殺傷事件に注目し、動機についての様々な議論から、少年事件へのまなざしの変化について考察する。少年事件が語られるとき、家庭と学校は、少年を取り巻く環境として重視され、常に犯罪の要因として語られてきた。しかし、今日においては少年個人の「心」の精神のありようが犯罪・非行の原因として言及されるようになってきた。「連続殺人に至った少年の心理の解明にも焦点を当てる」といったように「心の闇」に焦点化して語られるようになった。それは、かつての「病」としての精神障害や社会環境を原因とする事件という視点ではなく、少年個人が内包する問題として事件が語られ、いわば、犯罪・非行の「個人化」ともいうべき変化が少年報道の言説に現れている。 |
講評 | メディアで語られる少年犯罪を犯したとされる被疑者少年の動機についての語彙の変遷を、文献研究によって明らかにするという作業に取り組んだ卒論となりました。テーマとしてはメディア学科らしい卒論でしたが、それだけに、もう少し文献を読み込み、「動機の語彙」という社会学上の重要概念を理解し、また、少年犯罪をみる「まなざし」にかかわる社会学的議論を理解したうえで、実際に過去の新聞記事などを分析して、自分なりに考察する、という作業に取り組むところまで進めて欲しかったというのが、指導教員の偽らざる感想です。しかしそれでも、なんとかまとめくれたことはよかったです。 |
キーワード1 | 少年犯罪 |
キーワード2 | 少年法 |
キーワード3 | 心の闇 |
キーワード4 | 神戸連続児童殺傷事件 |
キーワード5 | 永山事件 |
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