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学科 産業関係学科
年度 2016
ゼミ名 三山 雅子
タイトル 私が働く住宅産業のこれから
内容 住宅産業、特に住宅メーカーは昨今の不況、さらに人口減少により最も大きなダメージを受ける業界の一つだろう。住宅を購入する大部分が既婚者である。一方現在の日本では未婚者の数が増えている。結婚する人が少なくなり少子高齢化が進むと、今後日本の人口は減少することが予想されており、それに伴い新築住宅着工数も減少すると予想されている。新築住宅着工数が減少する理由は様々であるが、その理由の一つに空き家問題がある。日本の空き家率は今後さらに上がることが予想されている。また日本は他の先進国に比べて既存住宅の利用が格段に少ない。やはり空き家をもっと利用することが今後の住宅産業の課題である。住宅産業は今後厳しいと言われているが、空き家対策、既存住宅の利用を進めることができると、未来が明るい産業となる。関東圏ではゴーストタウン化するエリアも増えると予測されている。発展している街をモデルにし、人口減少に対抗することが住宅産業の今後の課題である。
講評 私のゼミでは卒論について、大学の正式な提出締め切りの前に、ゼミ内提出締め切りを設けている。なぜだかわからないが、それを守ることのできない学生が数年前から出現し始めた。就活は一時期より格段に楽になっている。だから卒論に取り組む時間は十分取れるにもかかわらずである。
ゼミ内提出締め切りを守ることができないという学生に何度か遭遇する中で気がついたことがある。結局、卒論の良し悪しは、大学の正式な提出締め切りの前、ゼミ内提出締め切り時から変わらないということである。これが意味することは簡単である。ようは執筆にかけることのできた時間に卒論の完成度は比例するということである。ある程度時間をかけて卒論を執筆することのできた学生の卒論は、お酒と同じで、執筆期間中に熟成を遂げる。つまり、最初は先行研究をなぞるだけであったものがじょじょにじょじょに熟成し、他者の言葉ではなく自分の言葉で書き始める。つまり、先人の思考と格闘したのだ。その結果として自分の思考と言葉を獲得したのだ。
一方、大学の正式な提出締め切りにギリギリに間に合う形で提出された卒論はほとんどが他者の言葉をなぞるのみで終わっている。自分の言葉がないわけではない。しかし、その自分の言葉は熟成することなく、生まれ落ちたままほっとかれている。だから読む者の気持ちを魅くことに欠ける。
ゼミ内提出締め切りを守ることができない学生が出始めてから、内容以前に卒論の形式を守ることができない学生も出現した。形式は内容を規定するから、卒論執筆要領を守ることができない学生の卒論は読んでも、内容的に光るものあるいは光るものになるかもしれない原石に遭遇することがほとんどない。卒論という思考の格闘を味合うことなく大学を卒業していくという意味で、これはとても残念なことだと思う。しかし、人はあるようにしかあれないということなのであろう。
キーワード1 人口減少
キーワード2 新設住宅着工数
キーワード3 空き家
キーワード4 東京圏
キーワード5  
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