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学科 産業関係学科
年度 2016
ゼミ名 寺井 基博
タイトル よさこいが全国展開しているのはなぜか
内容 よさこいは、戦後の復興の足掛かりとなるべく、高知で誕生した。1954年に第一回の高知よさこい祭りが開催され、60年が経過する現在では2万人の踊り子が参加する大規模の祭りに発展した。そして、高知よさこいと混同されやすいものがYOSAKOIソーランである。これは、高知よさこい祭りをみて感動した北海道の学生が、同じようなものを地元でもできないかと考案したものだ。このように現在の日本では、各地でよさこい祭りが開かれ、子どもから学生、大人まで多くの人々が魅了されている。なぜ他でもないよさこいがここまで全国に普及したかを考えたとき、まず挙げられるのが自由さという点である。伝統的な一面を残しつつも、スタイルに縛られることなく、自分がやりたいと思うことを踊りに表現することができるからだ。一方で、全国によさこいが広がることで、本家は高知だという意識が薄れつつある。今後、高知がどのように存在感を示していくかが課題である。よさこいの自由に「見せる」ことに特化し、非日常を感じることができる性格は、これからも日本の祭りとして次世代へ伝承されていくべきものだと考える。
講評 本論文では、第二次世界大戦後に高知市で始まった「よさこい」が全国に普及した要因について多面的に考えられている。自由と多様性を基本とする「よさこい」の発祥地・高知市の存在感が薄れる中で、高知市の「正統性」が主張されるようになった現象を、保守性と革新性よって分析した点が秀逸である。
キーワード1 よさこい
キーワード2 伝承
キーワード3 自由さ
キーワード4 正統性
キーワード5 現代都市祝祭
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