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学科 産業関係学科
年度 2016
ゼミ名 浦坂 純子
タイトル 「見当違いの配慮」「無知」から引き起こされるマタニティハラスメントの改善策-マタニティハラスメントが発生する職場環境要因からの考察-
内容 近年の日本では、「妊娠を告げたこと、あるいは妊婦であることによって、上司、同僚、職場、会社から何らかの嫌がらせやプレッシャーを受けること」と定義されるマタニティハラスメント(マタハラ)が横行している。
本論文では、マタハラはあってはならないが、厳しいコスト管理、人手不足などの課題を抱えている職場では、妊娠・出産・育休中の女性に対して厳しい態度を取ってしまうのもやむを得ない状況なのではないかと考え、マタハラが発生するほど追い詰められた職場とはどういう職場なのかについて検証した。
その結果、マタハラが発生するのは、①「性別役割分業」の意識が根強く残る職場(会社)、②妊娠している女性への接し方が分からず、過剰な配慮を行う職場、③(夜勤、重い荷物を持つなど)体力勝負の職場、④女性社員の多い職場、⑤男性社会の職場、⑥今まで育休制度を利用したことがない職場、であった。マタハラが発生する主な原因は、人員不足と業務過多である。余裕のない職場に関しては、マタハラを防ぐのは大変困難である一方で、マタハラに対する「見当違いの配慮」や「無知」は防げる見込みがあると考える。
講評 マタハラという一つの事例から、企業は「フルで働き続けられるグローバル人材」ではない人に本質的に冷たいことを示唆している。とはいえ、「フルで働き続けられるグローバル人材」を抱え込める時代ではもはやないことから、少なくとも「見当違いの配慮」や「無知」によって有能な人材を失う愚を犯すことは避けなければならないだろう。
キーワード1 マタハラ
キーワード2 人員不足
キーワード3 業務過多
キーワード4 見当違いの配慮
キーワード5 無知
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