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学科 産業関係学科
年度 2016
ゼミ名 浦坂 純子
タイトル 承認欲求を満たす「褒める・認める」ことの副作用-日本の労働環境とのつながり-
内容 承認欲求が満たされることで、働く上でのモチベーションが向上する効果があることが先行研究で明らかになる一方で、他者からの承認を求めるあまり働きすぎるという副作用に関する研究は未だ進んでいない。本論文では、日本の長時間労働、過労という労働問題の背後に承認欲求が絡んでいると仮定し、その関係性について論じている。
日本は協調性を重んじるため、周囲に合わせて働くことが求められ、周囲から認められるためには残業しなければならない現状がある。また、近年の若者は承認を求める傾向にあり、職場で承認が得られなかった場合に離職してしまうという若者の早期離職と承認欲求の関係性も分かった。
他方、過度に期待されることがプレッシャーになることもあり、承認欲求が満たされなくても、満たされすぎても過労や離職といった副作用が生じる。日本の長時間労働を是正するには、残業しないことを認める職場を作り、労働時間ではなく成果で評価する環境に変えていくこと、若者の離職率を下げるべく日常の小さなことで承認欲求を満たしていくことが必要である。
講評 承認欲求という切り口で、長時間労働のみならず、若者の早期離職や企業が活用する「承認欲求を満たす制度」の功罪について幅広く論じている。「そこまで頑張るのか」というのが美徳であり、成長の源泉であり、感動さえもたらすという事実を踏まえながら、いかに承認欲求をコントロールした適正な働き方を実現するのかが問われるだろう。
キーワード1 承認欲求
キーワード2 長時間労働
キーワード3 残業
キーワード4 過労
キーワード5 若者の早期離職
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