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学科 | 教育文化学科 |
年度 | 2016 |
ゼミ名 | 沖田 行司 |
タイトル | 近代日本の商業倫理と教育‐渋沢栄一と松下幸之助の比較研究 |
内容 | 戦後半世紀を過ぎ、日本は大きな時代の転換の時期にさしかかっているといえる。そして、経済自立、経済大国という戦後日本の国家目標を達成し、豊かさを手に入れたせいか、公益の陰に隠れて私的・利益を追求するために動いたり、官僚が金銭や過剰な接待を企業に要求するなど、官僚の不祥事を引き起こし、新たな時代に向けての対応能力を失っているように感じられる。本稿では自分の利益を求めず公益を追求した渋沢栄一が説いた「商業」道徳について、述べていく。経済的価値と利益の追求を優先する個人の意識は国家が担保する道徳によって覆い隠されてきたといえる。渋沢栄一はこれらがもたらす問題に目をつけ、日本における経済倫理の確立を目指した最も早い人物のひとりである。幕末から近代まで儒教が中心であり、道徳が一番とされていた時期に経済と向き合い、新しい商業道徳を確立した渋沢と、戦後社会に同じような思想を展開した松下幸之助を比較し研究する。 |
講評 | 本年は卒業研究が1本と卒業論文が17本の計18本の提出があった。ゼミの半数近くが体育会で、特に1月2日まで現役で試合をしたラグビー部に所属する学生が4人とマネージャー1人の5人もいたことから、卒論に専念すべき時期と、大学選手権の試合の時期が重なり、学生も大変だっただろうし、指導する私も戦闘状態でした。日本教育文化史のゼミでは文献史料の読解が不可欠で、先行研究の書物を読むことと併せて、かなりの負担があったと思いますが、私が要求する最低限の内容は全員クリアーしていました。部活動やアルバイトや就職活動で、指導の時間がまちまちとなり、長い時には6時間ほど座り続けてかなり老体に堪えました。しかし、論文指導を通して、はじめてゼミ生の考え方などに触れることが出来、相互理解が深まったように思われる。 |
キーワード1 | 国際平和 |
キーワード2 | PHP |
キーワード3 | 公益 |
キーワード4 | 社会事業 |
キーワード5 | 商業教育 |
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