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学科 産業関係学科
年度 2008
ゼミ名 石田 光男
タイトル 規制と規制緩和による 市場構造の変化―航空産業の苦悩―
内容 規制緩和という言葉が一般に知られるようになりどれぐらい経つのだろうか。政府による規制を取り払うことで、これまで以上の市場競争を引き起こすことになった。規制緩和の行われた産業及び各企業は、競争に対応せざるを得なくなり、技術の進歩を果たしている。
 規制緩和政策は主に運輸・金融・通信・エネルギーなどで行われた。公共事業の交通機関にあたる航空では、規制緩和を早く取り組み、とりわけアメリカでは早く実施された。アメリカの航空規制緩和は規制緩和政策の基準となり、その後世界各国へと広がっていく。航空産業の実態を理解するには、いち早く規制緩和を行ったアメリカの航空産業の規制展開を分析することにある。
 航空規制緩和を分析していく上で、本論文ではこれまで指摘されてきた航空市場の特異性を捉えなおし、規制前と規制後の市場にもたらされた変化を分析し、改めて航空産業について考察し直す。
講評 本年度から卒業論文の口頭試問を実施した。教員にとって負担も増えるが、これはすべきであると思っていた。実際、行ってみて学生にも緊張感があり一つのけじめとして意義がある。私自身も例年よりも卒論指導を早めにし、発表も徹底するようにした。学生、教員いずれにも効果がある。
 卒論はいかに稚拙であっても、学生時代の決算ではある。いかに決算するか。そのさせ方に各人の個性が潜んでいるのがいい卒論だろう。問題意識が明確であるか、関連の研究に目を通しているか、その評価が自分なりの尺度をもってできているか、深く人一倍考えた点があるか。このあたりが私の着目している点である。とはいえ、それらがきちんとできるには30歳くらいまで勉強しないとだめで、卒論の評価の具体的基準は、論旨が通っているか、文献の数は多いか、正確に脚注が付されているか、という次元がものをいう。
 私の本当の願いは、形式がおかしくても、結論も定かでなくても、人一倍こだわり考えたことがこういうことですと表現できている論文に出会いたいということだ。強烈な深掘りと言うべきか。
 私自身の卒論の口頭試問については汗顔の記憶ばかりが残っている。主査が中西洋先生、副査が兵藤つとむ先生で、なんと40分の遅刻、しかも兵藤説は間違っているという内容、かつ兵藤先生の質問の意味がわからず中西先生に助けられて答える始末。それでも、そんなことが40年近く前のことでも鮮明に思い出されるのが今では懐かしい。
キーワード1 規制緩和
キーワード2 航空産業
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