詳細 | |
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学科 | 教育文化学科 |
年度 | 2016 |
ゼミ名 | 井上 智義 |
タイトル | 数学に対するイメージと数学の得意不得意との関連性について |
内容 | 本研究の目的は、学習者が数学を得意または不得意とするとき、その学習者が数学をどのような学問だと捉えているかといったイメージはある程度一定であるということを示すことである。本研究では、学習者が数学をどのような学問だと捉えているかについて、犬塚(2016)を主軸に考え、これを数学信念と定義して論を進めている。一方で数学の得意不得意に関する研究では、河合・倉石・梅本(1958)を主軸に国語学習と数学学習の得意不得意を比較、調査している。考察として、数学信念のもつ因子と数学の得意不得意に関する因子に同一の関係性がみられたことから、それらの因子がもつイメージを通して、数学得意者のもつ数学へのイメージを「後天的イメージ」、数学不得意者のもつ数学へのイメージを「先天的イメージ」と定義した。結論にて、自身の体験談などからこれらに対する信憑性を追求し、この研究結果がある程度の傾向をもち妥当性のあるものであろうことを明示した。 |
講評 | 私が指導する論文は、心理学の領域に限っているが、内容は、基本的には、学生本人の興味関心にゆだねているので、今年度もさまざまなテーマで各自が論文作成に取り組んだ。3回生のゼミから同じテーマで研究を深めた人がいる一方で、グループ研究でおこなったテーマとはかなり異なる内容に挑戦した受講生も、少なからずいた。10,000字の制限がある卒研については、本人が調査をすることなく、その領域での先行研究の論文10本以上をレビューするとともに、今後のその研究領域での展望を見据えたものを執筆することを課題とした。また、20,000字の卒論では、複数の心理学的な調査をおこない、その結果を考察することを課題とした。ゼミ全体では、16本の論文提出されたが、今年度は、面白みのある視点が備わったものが多かった。なかには、査読付きの論文として投稿しても、学術誌に立派に掲載されるレベルのものもあった。全体としてのレベルは高かった。 |
キーワード1 | 数学 |
キーワード2 | イメージ |
キーワード3 | 得意不得意 |
キーワード4 | 数学信念 |
キーワード5 | 関係性 |
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