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学科 | 教育文化学科 |
年度 | 2016 |
ゼミ名 | 井上 智義 |
タイトル | 学校教育における読書指導-中高生に読書を促す指導と方略- |
内容 | 本稿では、中高生を対象にした学校教育における「読書指導」について論じた。まず、稿者は、読書行為が読み手の人間形成や理解力・思考力の基礎となる語彙学習に有用であることを示した。次に、学校教育における「読書指導」の中でも「朝の読書」と「読書感想文」について言及した。前者では、読書の質・他の「読書活動」との連携、後者では、目的の不明瞭さや指導不足・読書体験の文章化の困難などの問題点がそれぞれ指摘された。最後に、これらの問題点を受け、稿者は以下の三つの読書を促す指導・方略を提案した。第一に、読書の質の問題に対しては「ブックリスト」を活用した選書指導や図書館・学級文庫などの読書環境の整備をすること。第二に、読書習慣の定着の観点から、読書行為への取り組み方として、読書の有用性や対話性・身体性を伝達すること。第三に、読書体験の文章化が比較的容易な点・高大接続の観点から「新書レポート」を採用することである。 |
講評 | 私が指導する論文は、心理学の領域に限っているが、内容は、基本的には、学生本人の興味関心にゆだねているので、今年度もさまざまなテーマで各自が論文作成に取り組んだ。3回生のゼミから同じテーマで研究を深めた人がいる一方で、グループ研究でおこなったテーマとはかなり異なる内容に挑戦した受講生も、少なからずいた。10,000字の制限がある卒研については、本人が調査をすることなく、その領域での先行研究の論文10本以上をレビューするとともに、今後のその研究領域での展望を見据えたものを執筆することを課題とした。また、20,000字の卒論では、複数の心理学的な調査をおこない、その結果を考察することを課題とした。ゼミ全体では、16本の論文提出されたが、今年度は、面白みのある視点が備わったものが多かった。なかには、査読付きの論文として投稿しても、学術誌に立派に掲載されるレベルのものもあった。全体としてのレベルは高かった。 |
キーワード1 | 学校教育 |
キーワード2 | 中高生 |
キーワード3 | 読書 |
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