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学科 産業関係学科
年度 2016
ゼミ名 阿形 健司
タイトル スウェーデンが福祉大国である理由~スウェーデン・モデルに着目して~
内容 スウェーデンというと、高福祉・高負担のイメージが強い。実際、スウェーデンは高福祉・高負担といった体制をとっており、社会福祉が手厚く、充実している。スウェーデンの社会福祉が充実している理由は、歴史や風土、政治、労働事情などさまざまな要因が複雑に絡まっているため、一言で説明することはできない。
本稿では、なぜスウェーデンは福祉大国なのかという疑問に対して、独自の体制であるスウェーデン・モデルを中心とし、社会保障、社会福祉がどのように成り立っているのかを明らかにした。そして、日本の将来の役に立てばと良いと考え、日本より早く高齢化を迎えたスウェーデンの社会保障・福祉システムを、高齢者福祉に焦点を当てて解明した。
国の文化や歴史、価値観などが違うため、スウェーデンのシステムをそのまま日本に適用することは不可能だが、基本的な社会保障・福祉に対する考え方においては、学べることは多くあるはずであると結論づけた。
講評 2016年度の卒業論文について特筆すべきことは、一次資料を利用した人が多かったことと、採用した分析手法が多様であったことである。たいていの人が文献情報のみに基づいて卒論を書こうとするのに対して、ゼミ生16人のうち9人が何らかの形で聞き取り調査を行ったのは、おそらくゼミ始まって以来の実施率である。およそ16年間の学校教育の集大成として卒業論文という作品があるとすれば、著者固有の独自資料を手がかりに作品製作に携わったことは大いに評価できる。また、昨年度につづき、既存統計資料の二次分析に果敢に挑戦した人が現れたことも大いに評価したい。
とはいえ、一次資料を使って書いた卒論が全て論文として満足のいく水準に達しているかというと必ずしもそうとは言いきれない。長い時間をかけて質問項目を吟味し、念入りに調査設計を行った上で実施した調査と、準備不足のまま見切り発車で実施した調査とでは自ずと結果の品質が異なってこよう。せっかく調査をするのだから、事前の準備をしっかりと行い、悔いのない形で調査を実施できればよかったのにと、少し残念に思うところがある。
16人のうち7人は、文献情報に基づいて卒論を書いた。歴史研究、国際比較、将来予測、政策提言などテーマは多岐にわたっている。こちらも、丹念に証拠を集めて説得的に持論を展開したものから、主観的な願望が先行して根拠があいまいなまま自説を展開したものまで水準はさまざまである。結局のところ、一次資料を使おうが、文献二次資料を使おうが、どれだけ卒論執筆に真摯に向き合ったかということが作品の出来映えに表れている。執筆者各自は、自分の胸に手を当てて大いに反省してほしい。
これから卒論を書こうとする下級生にひとつアドバイスをするなら、学校教育の集大成たる卒論の執筆がうまくいくかどうかの半分ぐらいは、テーマ選択に依存していることを肝に銘じてほしいということだ。テーマ選択を誤るとどんなにがんばってもよい論文は書けない。それほどテーマ選択には時間をかける必要があるということである。もちろん、テーマを選ぶためには関連する先行研究を探索して吟味し、検討することが欠かせない。結局のところ、ちゃんと勉強すればよい論文が書けるけれども、勉強しないと満足のいく成果は得られないという、極めてありきたりな結論に至る。
キーワード1 スウェーデン・モデル
キーワード2 社会保障
キーワード3 積極的労働市場政策
キーワード4 社会福祉
キーワード5  
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