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学科 社会福祉学科
年度 2016
ゼミ名 Martha MENSENDIEK
タイトル 介護職の賃金に関する考察 ~人材確保と「やりがいの搾取」問題における賃金改善の余地について~
内容 今日、介護職の低賃金という課題は一般的な認識として定着しているように思う。それは産業全体の平均賃金と比べても明らかである。しかし他業種との比較においてのみ介護職の低賃金は結論付けられるものではなく、他にも様々な角度から論じることができると考える。そこで本論文では介護職の賃金水準を測る指標として「人材争奪戦を勝ち抜くべく条件として適正な水準であるか」「現場での労働内容に見合っているか」という点を挙げ、後者では「対価としての『賃金』と『やりがい』の在り方」という観点を踏まえて介護職の賃金水準について検討する。
また「誰にでもできる仕事」のイメージが先行し、専門性がクローズアップされにくいことや、雇用のセーフティーネットとしての機能、外国人介護職の増加などが、介護職の社会的地位の低下、賃金への影響につながっていると考えられ、そうした低賃金を引き起こす要因と、改善に向けた展望について考察する。
講評 介護職の人材不足と低賃金の問題について検討した。様々な調査結果や統計などを丁寧に紹介ながら介護職を様々な角度から分析し、低賃金の要因として社会的評価の低さ、ジェンダー差別、外国人の雇用などを考察した。また、「やりがいの搾取」という概念に着目した点も大変興味深い内容であった。社会の意識改革、介護職自身の専門性と意識の共通化が必要であると結論づけた。介護職の社会的地位と賃金水準の改善の必要性を訴えた力作である。
キーワード1 介護職
キーワード2 低賃金
キーワード3 人材不足
キーワード4 やりがいの搾取
キーワード5 社会的評価
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