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学科 社会学科
年度 2016
ゼミ名 尾嶋 史章
タイトル 出産に対する意識―出生意欲が高いのは誰か―
内容 現代日本が抱えている問題の1つとして少子化問題があげられる。その原因の1つとして既婚女性の出生率の低下といった傾向があると考えられている。そこで、本論文では出生意欲の要因について検討し、夫婦出生力低下の背景にある意識や環境を探った。既婚女性を対象に行われた調査データを用いて、現在子ども数別に分析をおこなったところ、大きく4つの結果が得られた。第1に、現在子どもをもっていない女性の場合、夫の育児に対する姿勢や、親との関係性が重要となっていた。第2に既に子どもを持っている人の場合、学歴を重視している人ほど出生意欲は低い傾向がみられた。第3に、有期雇用の女性の出生意欲は正規の職員や無職の人に比べて低い傾向にあった。第4に、「配偶者が平日も家事・育児をしてくれるかどうか」、夫婦関係、妻の就業状況については現在の子ども数が0人、1人、2人の場合すべてにおいて出生意欲に関連をもっていた。以上のことをふまえると、既婚女性の出生意欲を上昇させるためには、夫が育児に参加しやすいような環境や有期雇用の女性のための支援制度を整えることが必要となるだろう。
講評 出生意欲(出産意欲)をテーマとして、インターネット調査のデータを分析して、何がそれに関わっているのかを、明らかにできた。ただし、出生意欲は年齢や結婚年数、あるいは子どもの数などによって影響を受けるので、多変量解析を用いて検討できれば、論旨がより明確にできたのではないだろうか。
キーワード1 少子化
キーワード2 子ども数
キーワード3 出生意欲
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