詳細 | |
---|---|
学科 | 社会学科 |
年度 | 2016 |
ゼミ名 | 鵜飼 孝造 |
タイトル | 感情労働による性別職域分離 |
内容 | 働く現場では、主に男性が従事している仕事、主に女性が従事している仕事というような性別職域分離が生じていることをイメージできる。アルバイト先の飲食店では「ホールスタッフは女性、キッチンスタッフは男性」という分業が生じていたことをきっかけに性別職域分離に興味を持った。「男性は外に出て仕事、女性は家で家事育児」という性別役割分業と外食産業を当てはめた時に、料理を作るというキッチンスタッフの仕事に女性が多く従事しそうだが、そうなっていなかった。自らの接客サービス労働の経験を基に、感情労働という切り口から性別職域分離を考察した。また、性別職域分離の垂直分離が改善されつつある「2020年までに女性管理職の割合を30%に」といった具体的数値を示した政策と人々との昇進意欲の隔たりにも焦点を当てた。先行研究や学生アルバイトの調査を踏まえ、これからの男女共同参画社会、感情労働の男女差、なぜ性別職域分離が生じているのかを考察した。 |
講評 | 著者自身のアルバイトの現場で感じた疑問からこの研究が出発しているところが、とてもいいと思った。その上で「感情労働」という切り口から問題の整理が行われ、脱工業社会化の中で男女を問わず、感情労働の比重が高まっているものの、ジェンダー分業の歴史の上で、女性の地位が低いままであることが指摘される。しかし、著者が大学生を対象におこなった調査によると、アルバイトに関してはそれほどジェンダー差が見いだされず、むしろ自分が興味を持てる仕事かどうかが重要との結果が出た。意外にそこに新たな論点と変化の糸口があるのかなと興味深かった。 |
キーワード1 | 感情労働 |
キーワード2 | 性別職域分離 |
キーワード3 | 学生アルバイト |
キーワード4 | |
キーワード5 | |
戻 る |