詳細
学科 メディア学科
年度 2016
ゼミ名 小黒 純
タイトル 「壁ドン」から見る少女漫画と読者のコミュニケーション
内容 本稿では、現代における少女漫画と読者のコミュニケーションがどのようなものであるかを、近年社会現象になった「壁ドン」に焦点を当て、それを含む少女漫画作品の内容分析を基に検証した。その結果、今日読者は少女漫画を恋愛における理想の表象であるとしつつも、それを多元的な観点から解釈しているということが分かった。それは記号学から考えた時、現代において、少女漫画と読者の間では、読者の主体性と能動性に基づいた相互補助的なコミュニケーションが行われている、という結論となった。
講評 大学院博士課程のKさんが、ティーチング・アシスタントとして卒論の指導補佐にあたった。その支えが大きかったこともあり、総じて例年以上の水準に達することができた。
特筆すべきは、全員が先行研究の収集と整理を行ったうえで、研究の目的と方法を考えることに時間を割いたことである。つまり、研究の土台作りをして進めるという、研究(論文作成)の王道を歩んだことが、結果的に内容の充実に結びついたと言える。
研究対象を見ると、メディア別では、新聞が7本と最も多く、テレビ番組が続いた。そのほか雑誌、タウン誌、音楽映像コンテンツ、SNS、コミック誌、映画などと広く分散した。研究方法としては、内容分析が多数を占めた。その一方、理論研究や、何らかの理論を事例に適用させた研究はなかった。
コンテンツ別ではスポーツが5本にのぼった。五輪、フィギュアスケート、箱根駅伝、米大リーグ、空手とこちらも多岐にわたった。
卒論の取り組みの時期は、「早め、早めに」という再三の求めにも関わらず、ギアが入ったのが11月に入ってという者が大半だった。その結果、最終盤になってチェックすべき論文(原稿)が殺到した。12月には教室を丸1日借り切っての<日帰り合宿>を3度設けた。11月末には大方完成させて、12月には悠々と春休みの旅行計画を立てる、という目標は、今年度も「まぼろし」と終わった。
しかし、各ゼミ生は自らの卒論のステージがどんどん上がっていくことを実感できたのではないだろうか。どの論文も個性的で、おもしろいと感じた。
私にとっても貴重な体験だった。論文はぐぐっと向上し、ゼミ生自身もぐんぐん伸びる。その後押しをさえてもらったのだから。しんどい思いもしたけれど、最高に楽しかった。ゼミ生のみんなに感謝している。
キーワード1 少女漫画
キーワード2 壁ドン
キーワード3 コミュニケーション
キーワード4 女性
キーワード5 恋愛
戻 る
Copyright (C) Doshisha University All Rights Reserved.