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学科 | メディア学科 |
年度 | 2016 |
ゼミ名 | 小黒 純 |
タイトル | 箱根駅伝における「選手のアイドル化現象」と「駅女」との関係性 |
内容 | 本稿の目的は、箱根駅伝を走る学生ランナーのマスメディアでの表象のされ方と女性ファンの獲得・増加が互いに与える影響を明らかにすることである。箱根駅伝がお茶の間に浸透し始めたのは1990年代頃からであり、スター選手の登場によってマスメディアで大きく取り上げられる大会となった。研究の結果、雑誌では学生の「かっこよさ」よりも「人間的魅力」を映し出した特集を組んでおり、箱根駅伝の熱狂的な女性ファン(駅女)は彼らの「人間的魅力」に大いに惹かれていた。また、雑誌やSNS等のメディア全体で、女性ファン読者を考慮して上記のような特集を増やしている傾向にあることが分かった。以上より、『箱根駅伝におけるスター選手の登場が女性ファンを増やし、メディア全体における「選手のアイドル化」を引き起こし、この現象がさらなる女性ファン獲得に繋がっている』ことが示唆された。 |
講評 | 大学院博士課程のKさんが、ティーチング・アシスタントとして卒論の指導補佐にあたった。その支えが大きかったこともあり、総じて例年以上の水準に達することができた。 特筆すべきは、全員が先行研究の収集と整理を行ったうえで、研究の目的と方法を考えることに時間を割いたことである。つまり、研究の土台作りをして進めるという、研究(論文作成)の王道を歩んだことが、結果的に内容の充実に結びついたと言える。 研究対象を見ると、メディア別では、新聞が7本と最も多く、テレビ番組が続いた。そのほか雑誌、タウン誌、音楽映像コンテンツ、SNS、コミック誌、映画などと広く分散した。研究方法としては、内容分析が多数を占めた。その一方、理論研究や、何らかの理論を事例に適用させた研究はなかった。 コンテンツ別ではスポーツが5本にのぼった。五輪、フィギュアスケート、箱根駅伝、米大リーグ、空手とこちらも多岐にわたった。 卒論の取り組みの時期は、「早め、早めに」という再三の求めにも関わらず、ギアが入ったのが11月に入ってという者が大半だった。その結果、最終盤になってチェックすべき論文(原稿)が殺到した。12月には教室を丸1日借り切っての<日帰り合宿>を3度設けた。11月末には大方完成させて、12月には悠々と春休みの旅行計画を立てる、という目標は、今年度も「まぼろし」と終わった。 しかし、各ゼミ生は自らの卒論のステージがどんどん上がっていくことを実感できたのではないだろうか。どの論文も個性的で、おもしろいと感じた。 私にとっても貴重な体験だった。論文はぐぐっと向上し、ゼミ生自身もぐんぐん伸びる。その後押しをさえてもらったのだから。しんどい思いもしたけれど、最高に楽しかった。ゼミ生のみんなに感謝している。 |
キーワード1 | 箱根駅伝 |
キーワード2 | メディアスポーツ |
キーワード3 | ファン心理 |
キーワード4 | 選手のアイドル化 |
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