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学科 メディア学科
年度 2016
ゼミ名 小黒 純
タイトル 新聞は強姦事件をどう報じたか―1980 年から2015 年における全国紙 3 紙の内容分析―
内容 凶悪犯罪の1つとされる強姦事件を、新聞はどう報じてきたのか。被害者の感情やプライバシーを配慮する一方で、事件の悪質さをどう伝えていくか、度々議論となっている。新聞では、「強姦」を言い換える、表現を抑える等の対処をすることが通例だ。本稿では1980年から2015年における、朝日新聞、毎日新聞、読売新聞の3紙の強姦を報じた記事の内容を分析する。「強姦」の言い換えはあるのか、事件説明はどれくらい詳細に行われているか、といった観点から考察し、各年代、また各紙の強姦事件の報じ方を調べる。結果、曖昧な表現を避ける朝日、直接的な表現は少ないが事件説明が詳細な毎日、「強姦」の言い換えが多く、強姦についての言及は少ない読売、といった各紙の傾向を読み取ることができた。年代による変化としては、2015年に近づくにつれ、いずれの紙でも曖昧な表現が減る傾向にあることがわかった。強姦事件をどう報じるかどういった表現を用いるかについては、各紙の強姦事件に対する考えが反映されている、と推測された。
講評 大学院博士課程のKさんが、ティーチング・アシスタントとして卒論の指導補佐にあたった。その支えが大きかったこともあり、総じて例年以上の水準に達することができた。
特筆すべきは、全員が先行研究の収集と整理を行ったうえで、研究の目的と方法を考えることに時間を割いたことである。つまり、研究の土台作りをして進めるという、研究(論文作成)の王道を歩んだことが、結果的に内容の充実に結びついたと言える。
研究対象を見ると、メディア別では、新聞が7本と最も多く、テレビ番組が続いた。そのほか雑誌、タウン誌、音楽映像コンテンツ、SNS、コミック誌、映画などと広く分散した。研究方法としては、内容分析が多数を占めた。その一方、理論研究や、何らかの理論を事例に適用させた研究はなかった。
コンテンツ別ではスポーツが5本にのぼった。五輪、フィギュアスケート、箱根駅伝、米大リーグ、空手とこちらも多岐にわたった。
卒論の取り組みの時期は、「早め、早めに」という再三の求めにも関わらず、ギアが入ったのが11月に入ってという者が大半だった。その結果、最終盤になってチェックすべき論文(原稿)が殺到した。12月には教室を丸1日借り切っての<日帰り合宿>を3度設けた。11月末には大方完成させて、12月には悠々と春休みの旅行計画を立てる、という目標は、今年度も「まぼろし」と終わった。
しかし、各ゼミ生は自らの卒論のステージがどんどん上がっていくことを実感できたのではないだろうか。どの論文も個性的で、おもしろいと感じた。
私にとっても貴重な体験だった。論文はぐぐっと向上し、ゼミ生自身もぐんぐん伸びる。その後押しをさえてもらったのだから。しんどい思いもしたけれど、最高に楽しかった。ゼミ生のみんなに感謝している。
キーワード1 強姦
キーワード2 性的暴行
キーワード3 新聞
キーワード4 報道
キーワード5  
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