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学科 教育文化学科
年度 2016
ゼミ名 中川 吉晴
タイトル 人を説得する力―アリストテレスの『弁論術』
内容 この研究では、アリストテレスの『弁論術』を参考に、実践的視点から人を動かすための説得技術について考察をする。第1章では、アリストテレス以前の弁論術をとりあげ、アリストテレスが考えた弁論術がどのような時代背景で誕生したのか、またどのような定義なのかについて考察している。第2章では、「常識」を出発点に相手の納得を積み重ねて説得するというアリストテレス弁論術に即して、「説得」に関する形式や要素について取り上げている。特に、エートス(ethos)、ロゴス(logos)、パトス(pathos)について説明する。第3章では、弁論及び弁論の聴き手が3種類あること、その3種類の弁論が関わるシチュエーションはそれぞれ違うこと、そして弁論の目的が「利と害」、「正・不正」、「美と醜(行為の優・劣)」の3種類に分類されることについて言及している。第4章では、説得に必要なエートス、ロゴス、パトスについて、それぞれに効果的な説得力の形式を考察していく。特にアリストテレスが「説得の中で最も有力なもの」だと捉えていた「説得推論」について詳しく述べる。
講評 本研究は、説得する力をとりあげ、それを古代ギリシア時代の弁論術の伝統にまで遡って考察したものである。とくにアリストテレスの弁論術に着目し、その要素や形式を取り出して明らかにし、その構造を詳しく考察している点が高く評価できる。
キーワード1 アリストテレス
キーワード2 弁論術
キーワード3 説得
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