詳細 | |
---|---|
学科 | メディア学科 |
年度 | 2016 |
ゼミ名 | 竹内 幸絵 |
タイトル | メディアによるアスリートのヒーロー化 ~スポーツブームが巻き起こるとき~ |
内容 | 本論文では【スポーツブームが巻き起こる際にどのようにメディアによってアスリートはイメージ操作がなされているか】【スポーツヒーローは時代と共にどのように変化しているか】【私たちはどのようなヒーロー像を求めているか】の三点について考察している。考察を行うにあたり、メディアが進化することによってスポーツがルールを変更してきた歴史や、メディアが作り出すナラティブ(物語)がどのようになされてきたかを参考文献から明示した。また、メディアによってヒーロー化された三者(イチロー、澤穂希、五郎丸歩)を研究対象として、新聞・雑誌・ネット特集をもとに、その人を形容する言葉をピックアップし、その変化を分析した。ヒーローが人々の理想を体現していると考えると、日本人の求めるヒーロー像は、憧れではあるが分からない人から弱さを見せることのできるわかる人、つまり「あこがれ」の領域から「共感」の領域へと変化しているという結論に至った。 |
講評 | 「メディアで扱われるスポーツ」が、当初のぼんやりした興味だったが、テーマを絞り込み、卒論としてまとまるのあるものに完成した。物語(ナラティブ)化されて造り上げられるヒーローについて基本情報のまとめも分析的で読み応えのある内容となった。本論の新聞記事、雑誌記事、WEB記事でそれぞれのヒーローがどのように形容されているか、を抽出していく手法は、メディア分析として正統派でありかつ、時間のかかる力仕事である。これを地道に行い、時系列に並べ、その変化を見ていった。ヒーローを形容する言葉の変化(「20歳のヒットマン」「職人肌」(イチローオリックス)そのマリーンズへ移籍後)だけでなくプレー写真(孤高の人)⇒笑顔(チームを大切にする)という写真も分析対象とし、考察では対象の3人別々ではなく、合わせてみることで日本が求めるヒーロー像の時代変化を抽出した。厚みのある論文となった。 |
キーワード1 | ナラティブ |
キーワード2 | スポーツヒーロー |
キーワード3 | モダンスポーツヒーロー |
キーワード4 | ポストモダンスポーツヒーロー |
キーワード5 | |
戻 る |