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学科 | メディア学科 |
年度 | 2016 |
ゼミ名 | 竹内 幸絵 |
タイトル | 60~80年代アメリカ雑誌広告における女性の脚 -片岡義男『アメリカに生きる彼女たち』を中心に- |
内容 | 60年代~80年代のアメリカの雑誌広告に特徴的な女性の脚を中心に、アメリカ人の女性観、アメリカ女性の身体観について、図版44点を選び出し、考察を行った。片岡義男は『アメリカに生きる彼女たち―1949~1995雑誌広告に見るアメリカ女性像』(研究社出版、1995)の中で、広告の中の女性は、「主体的で意思のある」存在であると語る。アメリカでは、アイスクリームなど脚を出す必要がない広告にも、女性の身体や脚を使った広告が散見される。広告の中の身体の生々しさは、年代が進むにつれて強まっていた。アメリカ社会において脚を使った広告が出稿・受容される理由には、・広告製作者と消費者の嗜好の一致、・身体が資本という考え方、・民族の多様性、・性の上に成り立つ関係を受容する文化がある、ということが考えられる。新しいものを生み出す資本としての身体という考え方が強まっており、身体性への回帰の波が来ていることがわかる。 |
講評 | とある1冊の本に深く触発され、その本の記述から自身の興味を深く掘り下げていくという、個性的なアプローチで執筆された卒論である。彼女が取り組みたいと考えたテーマは、アメリ広告の表現の特徴を抽出すること。ここから絞り込む際に「脚」の表現に着目するという、これまた個性的な切り口から研究をすすめていった。基本情報としてアメリカ人の女性感について文献から学び、当該期の(印刷)広告資料探しを並行して行った。芸術系大学の書庫での資料探しなど苦労もあったが、最終的にはビジュアル資料を多く使った論文に仕上げてくれた。性の上に成り立つ関係を許容するアメリカ文化が広告の特徴を形成している、とした結論は壮大だが示した多数のビジュアル資料が説得力をもたらしてくれている。 |
キーワード1 | アメリカ |
キーワード2 | 女性 |
キーワード3 | 雑誌広告 |
キーワード4 | 身体 |
キーワード5 | |
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