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学科 社会学科
年度 2016
ゼミ名 立木 茂雄
タイトル 両親の離婚経験をもつ子どもの健康的な自己愛についての研究
内容 本研究は、離婚経験のある子どもが、各発達段階においてどのような過程を経て、自己愛を発達させるのかを明らかにするためのものである。先行研究は、エリクソンの発達理論とコフートの自己愛理論、そしてこれらの理論に基づき発展された研究を用いた。データとしては、大学生Aの誕生から現在に至るまでのエピソードを記録し、そのデータについてコレスポンデンス分析を行った。コレスポンデンス分析の結果、両親の離婚経験の有無に関わらず、乳児期、早期児童期、乳児期などの各発達段階に合わせた重要な他者との密接な関わりがあれば、子どもの自己愛は育成され、発達課題を達成できるということが明らかにされた。現状として毎年20万人以上増えているとされている、両親の離婚経験を持つ子どもたちが、非離婚の子どもたちと変わらない環境で健康的な自己愛を育むためには、親族を含めた家族や教師、友人、パートナーなどとの相互的な関係を築き、プラスの影響を受け、与えることが重要である。
講評 ある大学生の誕生から現在にいたるまでの貴重なライフヒストリー資料をもとに、エリクソンの発達理論とコフートの健康な自己愛理論の枠組みから、心理社会的な発達過程を実証的にとらえました。両親の離婚経験の有無にかかわらず、乳児期の祖母や叔母、早期児童期の担任教師、青年期の親しい部活の友人や恋人といった重要他者との密接な交流を通じて、健康な自己愛が形成され、青年期の発達課題が達成されてきたことを実証するなど、豊かな成果を生んだ研究です。
キーワード1 離婚経験のある子どもの発達
キーワード2 健康的な自己愛
キーワード3 重要な他者
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