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学科 社会福祉学科
年度 2017
ゼミ名 埋橋 孝文
タイトル 持続可能性の観点から考察する年金制度の在り方 ~少子高齢化に耐えうる年金制度改革~
内容 近年、日本では少子高齢化が急速に進行し、深刻化している。社会保障の中心的な役割を果たす公的年金制度は、現役層が支払う保険料や税を財源として、高齢層に給付する「賦課方式」で運営されている。そのため、少子高齢化がこのまま進行すると、現役層の負担が増し、若い人が制度を支えることができずに制度自体が破綻するのではないか、と制度の持続可能性を危惧する声が多い。
年金制度に対する不信は、「消えた年金」問題など管理面の問題にも原因があるが、最も大きい要因は「少子高齢化」にあるだろう。
このような持続可能性の低下の問題を解消し、人々の年金制度への信頼を高めるには、1人1人が年金制度についての正しい知識を持ち、どのような制度改革が必要かを考える必要がある。
そこで、本論文では高齢者の経済的な柱となる日本の公的年金制度について分析し、年金制度の持続可能性を高める改革の方向性を検討していく。
講評 少子高齢化による年金財政問題の顕在化に対して、持続可能性をどのように担保するかという問題意識で取り組んだ好論文である。現行制度に対する5つの批判点(給付水準引き下げ・支給開始年齢引き上げ論について、積み立て方式導入論、基礎年金の税財源論、公的年金一元化論、第3号被保険者問題)を挙げ、その一つ一つを丁寧に検討している。その姿勢は「現行制度の問題があるのなら、まずは現行制度の枠組みを大きく変える前に、現行制度内でどの程度問題解決可能かを検討すべき必要があると筆者は考える」という言葉に示されるように現実的で実行可能性に配慮したものであることが特徴であり、興味深い。
キーワード1 少子高齢化
キーワード2 持続可能性
キーワード3 マクロ経済スライド
キーワード4 支給開始年齢の引き上げ
キーワード5 次世代への思いやり
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