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学科 社会福祉学科
年度 2017
ゼミ名 埋橋 孝文
タイトル 社会福祉の理由の再検討―規範理論の整理とその実証的考察―
内容 本論文では、社会福祉の規範的な姿勢(であるべき)と社会一般の実際の意識(である)のズレを問題意識として、①「私たちは社会福祉をなぜ行うのか」を規範的に改めて問い直し、②「その理由は社会一般に支持され得るものなのか」を実証的に検討した。
まず第1章では、先行研究を手掛かりに、社会福祉の理由を「国が社会的弱者を支援する理由」と「社会の成員が社会的弱者を支援する理由」の二つに分けて定義した。
次に第2章・第3章では、社会福祉の理由に関する規範理論を整理し、問い①の答えを求めた。第2章では、先述した定義の前者について、地位に基づく権利・生存権に基づく公的責任を確認した。第3章では、その後者について、貢献に基づく権利・社会的連帯の理由・「新たな公的責任」の根拠を確認した。
最後に第4章では、第2章・第3章で扱った規範理論のなかから、地位に基づく権利と貢献に基づく権利・社会的連帯の理由の二つを取り上げ、対応する社会調査を用いて実証的に考察し、問い②の答えを求めた。
講評 社会福祉の理由を規範的に検討している。まず、「国が社会的弱者を支援する理由」と「社会の成員が社会的弱者を支援する理由」の2つに分けて検討している。筆者のこだわりは、「社会福祉の理由を求める際、社会的弱者を支援する側への視点が欠けているのではないか」というものであり、齋藤純一の議論(生のリスク、生の偶然性、受苦への感応、生の複数性)を中心に検討している。その後での「社会福祉の理由の実証的考察」を試みていることが興味深い。
キーワード1 規範論
キーワード2 公的責任
キーワード3 社会的連帯
キーワード4 実証論
キーワード5 社会意識
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