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学科 社会福祉学科
年度 2017
ゼミ名 野村 裕美
タイトル 医療的ケア児の在宅支援システム構築のために
内容 本論文は、「小児在宅支援はなぜ支援システムが構築されないのか」という問いに対して、「小児在宅支援は、1人の子どもに関わる分野、職種が多くそれらすべてをコーディネートする人材が定まっておらず、その役割をソーシャルワーカーが担うべきである」という仮説にむけて論じたものである。近年、医療技術の発展により、これまで病院で1歳も満たず亡くなっていた子どもたちが医療機器に依存しながら地域で生活するようになった。医療機器に依存しながら生活する子どもを医療的ケア児という。医療と福祉の制度の狭間に存在する医療的ケア児を取り巻く環境は、在宅生活するための制度やサービスの基盤が整っていない現状がある。
そこで本論では、医療的ケア児の概念はどのように生まれ、医療的ケア児が地域で生活する上での現状と課題を明らかにし、在宅支援サービスに関わる機関について述べる。これからの医療的ケア児の在宅支援システム構築をするために、医療機関と地域を繋ぐ医療ソーシャルワーカーの役割について考察した。
講評 医療的ケア児の在宅生活を支えるコーディネーターは誰が適しているのか。本人の希望としてはソーシャルワーカーがやるべきである、との思いから出発した論文であるが、本論の成果は、福祉・医療・教育分野の連携できる地盤ならしがまだまだ未整備である、という点を明らかにしたことである。人がつながるよりも、やはり制度を越えて活動することがいまだに難しい現実において、ソーシャルアクションや政策提言に関与すべきソーシャルワーカーとしての役割を整理できたことは、筆者のソーシャルワーカーとしての原点としてほしい。
キーワード1 医療的ケア児
キーワード2 在宅療養支援
キーワード3 医療ソーシャルワーカー
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