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学科 | 社会福祉学科 |
年度 | 2017 |
ゼミ名 | 黒木 保博 |
タイトル | 高齢者の望む死を実現するために -現状の問題点と、その解決策- |
内容 | 近年、高齢化に伴い病院で最期を迎える高齢者が増えたため、社会保障費や医療費の増大が問題になっている。また、日本の病院では胃瘻等の人工栄養による延命治療が行われているが、こうした延命治療は患者が認知症などで意思疎通が難しい場合や寝たきりの場合、患者本人の意志や尊厳を軽視しているのではないかといった疑問もある。延命治療が行われた結果、病院で最期を迎えることは国民が望んでいることなのだろうか。そして高齢者が望む死を実現するためにどうしていけばよいのか。Ⅰでは本論を書くに至った研究動機や明らかにしたい問題点、そして筆者の福祉観を挙げ、Ⅱでは国民が希望している最期の場所について述べる。Ⅲではその背景を調べ、Ⅳではこの問題を解決しているスウェーデンの例を出して日本との違いについて考察する。そして最後のⅤは、日本において高齢者の望む死を実現するために今後どのようにするべきか、筆者なりの提言を述べる。 |
講評 | 卒業論文発表会では17人(1名が欠席)の発表終了後、TAのH氏(大学院博士前期課程生)からのコメント、また黒木からのコメントをした。このコメント内容を卒論講評とする。 1.専門演習クラスにおいては卒論作成の進捗状況を各自3回発表した。その卒論作成準備(具体的には文献収集、発表内容の検討、レジュメ作成&内容)状況、そして発表日内容を評価した。例年通り「卒論作成のための準備」は二極化した。準備に時間とエネルギーを費やしていく卒論作成への熱意、積極性に大きな差が出てきた。 2.今年の卒論では、着目点のユニークさ、面白さが見受けられた。着目点は各自の問題性、課題性が理解できた。今年度は約半数が高齢社会に関するテーマであったが、内容には各自の着目点(視点)が出ていた。 3.毎年指摘しているが、早くからコツコツと時間をかけ、取り組んでいる卒論がある。これは読んでみればすぐに理解できる。章立てや内容展開等の構成力もしっかりとしており、読み応えがあるものであった。 4.卒論作成にあたっては、毎年のことであるが、実習体験、当事者性、見学での参与観察、インタビュー調査等を基礎にすることを奨励している。これを出発点とした卒論は執筆者の思いがよく伝わってきた。しかし、現場・現地にも行かずWEBや参考文献情報を駆使して、わかった(つもり)で書かれた論文内容には当然に「格差」があった。 5.つまり、卒論作成のねらいをよく理解して、自分に厳しく、自分を鼓舞して卒論作成に取り組んだ人がいる。一方では、できるだけ自分との戦いを避け、後回しにして「小手先」で書きあげた卒論もある。しかし、自ずと内容に違いが出てきていると判断できる。 6.卒論作成にあたって、ゼミ生に要求したことがある。卒論内容に「4年間学んだ社会福祉とは何か?の解答を書き込むこと」である。大学生活の集大成である卒業論文の作成・提出のプロセスで学んだことを、ぜひこれからの人生で生かしてほしい。 最後に、ゼミ生に文献指導や作成助言をしてくれたTAのH氏に感謝したい。 |
キーワード1 | 高齢者 |
キーワード2 | 最期の場所 |
キーワード3 | 病院 |
キーワード4 | 在宅医療 |
キーワード5 | |
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