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学科 | 社会福祉学科 |
年度 | 2017 |
ゼミ名 | 上野谷 加代子 |
タイトル | 人権擁護活動の展望―――部落差別解消法制定の意義を考える |
内容 | 近年は部落差別解消法を始めとする差別に関連した法律が相次いで制定されており、国民意識の変革が求められている。この時代だからこそ人権をテーマにした研究に取り組んだ。部落差別解消法の制定の意義を主に論文から調べ、人権相談機関の今後の在り方を考察した。意義の一つに相談体制の強化を明記したことが挙げられる。昨今の児童虐待や家庭内暴力は個別相談から社会問題に発展し、対策案が講じられてきた。部落差別問題も同じく、差別の存在を認め、解消していかなければならない。そうした中で特別公務員が相談体制の最前線にあることが専門性の欠如や質の低下に繋がるという現状がある。今後は福祉のサポートを強化した人権ソーシャルワーカーの育成に努めなければならないという結論に至った。 情報社会の進展によって差別の形態も変化してきた現代では、実効性のある仕組みづくりが求められる。その第一歩として、ソーシャルワーカーが積極的に人権問題に介入していく必要がある。 |
講評 | 本論文はソーシャルワーカーが、積極的に人権問題に介入していく必要性を今日的課題に基づき、また、さまざまな差別解消に結びつく社会福祉の法整備との関連をも示しながら論じたものである。非常に論理的にかつ実証的に論説を展開している。さまざまな運動がある中で、基本的には社会福祉士(ソーシャルワーカー)としての役割は何か、ということを頭に描きながらの執筆であった。 部落差別解消法の意義をひもとき、現在の課題を解決していくための相談体制の必要性と専門的な知識、技術など専門性の欠如を指摘し、効果的な法制度の実効性を問うている。今日のソーシャルワーカー養成の不十分性を鋭く問うた貴重な論文である。現場へのインタビューや資料等文献を駆使し、自分の考えを明確にした点など、優れた論文であり、文章表現もきわめて良い。 |
キーワード1 | 人権擁護 |
キーワード2 | 人権ソーシャルワーカー |
キーワード3 | 人権相談機関 |
キーワード4 | 部落差別解消法 |
キーワード5 | 部落差別 |
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