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学科 | 社会学科 |
年度 | 2017 |
ゼミ名 | MILOS DEBNAR |
タイトル | 夫は外で働き、妻は家庭を守るべきなのか?―テレビドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」に描かれるジェンダー観を通して― |
内容 | 2015年8月28日、女性の職業生活における活躍の推進に関する法律として「女性活躍推進法」が制定された。そして、この法律が成立して以来、「女性の社会進出」や「女性活躍社会」などの女性の労働力化の進展を表象するような言葉を、ニュース番組や新聞で頻繁に見聞きするようになった。しかし、女性の社会進出を推し進める政府の意に反して、当事者である若年女性の間では「専業主婦になりたい」という傾向が強まっていることが、内閣府調査において判明した。それは、高度経済成長期に典型的であった「夫は外で働き、妻は家庭を守る」という性別役割分業を理想とする意識の復活とみてとれた。そこで、テレビドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」を参考に、若年女性の専業主婦志向の高まりの背景には、どのような要因があるのかについて検討することとした。結果、会社内での女性の働きにくい環境や雰囲気、仕事と家庭の両立の難しさが、日本の現代社会における課題であると結論付けられた。 |
講評 | 今年度の卒業論文は多彩なテーマを取り扱いながらも、社会学的な観点から分析を行った。移民全般と観光関係の論文は一番多く、ハーフのイメージや外国人に対する態度、または沖縄のダークツーリズムやゲストハウスのテーマを社会学的な観点から分析した論文が半分近くあった。それ以外の論文は、食事の習慣、洋画の趣味、音楽、アイデンティティやジェンダーについて論じた。また、研究の方法に関しては、インタビュー調査、参与観察と質問紙調査と様々であった。テーマはまだ多彩でありながらも、昨年より観光と移民関係により集中した。 多数の論文では演習または講義で取り上げられているブルデュー、バウマンやギデンズ等の社会学理論、それぞれの分野の理論と概念、および調査方法が適切に応用されていたことが喜ばしい結果である。その一方で、多数の論文では特に問題設定などにおいて改善の余地があり、社会学と調査法のより深い理解が望ましい箇所・論文もあった。 |
キーワード1 | 性別役割分業 |
キーワード2 | ジェンダー |
キーワード3 | 専業主婦 |
キーワード4 | |
キーワード5 | |
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