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学科 | 社会学科 |
年度 | 2017 |
ゼミ名 | MILOS DEBNAR |
タイトル | 日本社会に潜む差別意識―日本人はハーフタレントを”日本人”としてみているのか― |
内容 | 本論文では、日本社会に潜む差別意識をハーフタレントに注目することにより明らかにしたものである。近年テレビでは多くの「~タレント」と呼ばれる人が多数登場するようになっており、日本人が様々なバックグランドを持つ人々に対し寛容になってきたように思う一方で、自分とは異なるものに対し排除しようとする性質を持つ人がまだまだいるのではないかという疑問の下に始めた研究である。日本人とはなにか、この疑問に対しても本論文の中で、触れている。本論文では、日本人にとって身近であり視聴者の“心の癒し”として広い世代で親しまれているテレビを利用した分析を行った。ハーフタレント53名を職業別に分類し、彼らのルーツ・言語取得数・番組出演数に関し分析し活躍を調査した。結果、日本人は外見が「日本人らしい」ものであれば、かれらの実力を元にタレントを評価するが、「日本人らしくない」外見をしているタレントについては自分とは異なる存在として認識し、かれらに対するイメージを作り上げていた。「日本人」の境界線はなにも変化していないのではないか、という結論に至る。 |
講評 | 今年度の卒業論文は多彩なテーマを取り扱いながらも、社会学的な観点から分析を行った。移民全般と観光関係の論文は一番多く、ハーフのイメージや外国人に対する態度、または沖縄のダークツーリズムやゲストハウスのテーマを社会学的な観点から分析した論文が半分近くあった。それ以外の論文は、食事の習慣、洋画の趣味、音楽、アイデンティティやジェンダーについて論じた。また、研究の方法に関しては、インタビュー調査、参与観察と質問紙調査と様々であった。テーマはまだ多彩でありながらも、昨年より観光と移民関係により集中した。 多数の論文では演習または講義で取り上げられているブルデュー、バウマンやギデンズ等の社会学理論、それぞれの分野の理論と概念、および調査方法が適切に応用されていたことが喜ばしい結果である。その一方で、多数の論文では特に問題設定などにおいて改善の余地があり、社会学と調査法のより深い理解が望ましい箇所・論文もあった。 |
キーワード1 | 差別 |
キーワード2 | ハーフタレント |
キーワード3 | 日本人らしさ |
キーワード4 | |
キーワード5 | |
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